読書

火山灰のように降り積もる言葉

「生きる力を削ぐ言葉」という言葉に、「まとまらない言葉を生きる」(荒井裕樹/柏書房)で出会った。今の社会にまん延しているように見えるものをピンポイントで示した言葉だなあと最近強く思う。 言葉には「降り積もる」という性質がある。放たれた言葉は…

朝、窓を開ける

「あさになったのでまどをあけますよ」絵本の読み聞かせで聞こえてくる声。朝、眠い目をこすりながらもベッドから離れ、まずブラインドを上げて窓を開ける。そうやって光と風を室内に送り込む自分の姿を想像した。いいじゃない。前日のムカムカが多少頭に残…

いちいち考える

森田三和著「サンドイッチブルース」(ループ舎)が好きで、下線を引きながら繰り返し読んでいる。今日は行きつけのカフェで、久しぶりに読んだ。 自分に正直にいちいち考えて判断していると、きっと明るい未来がやってきます。 「いちいち考える」のはなん…

じたばたしているときこそ「ふだん通り」に

内田樹「街場の大学論」を通勤の電車内で読んでいる。大学で働いているので、大学を取り巻く環境について少なからず考えなければいけない、という危機感があり、それが20年近く前の文章を読む動機づけになっている。 今日、そのなかで「ぐさっ」とくる言葉に…

エッセイストになるには

明確にエッセイストになりたい、と意識しているわけではないのだけれど、日々過ごす中で感じた事を文字で残す、そのことを習慣にできたら、どれだけ暮らしが豊かになるだろう、と思う。 実際には毎週末更新のこのブログで記事を書いているから、言い張れない…

ことばのきせき

詩を書く動機は、書きたいことがあったというより、書いてみなくては自分のありかが分からないという実感だった。書くことが、書きたいことを言語化する行為であるより、書き得ないことを感じ直そうとする試みであることは、これまで他の随想などでも述べて…

成熟

今週のお題「マイ流行語」 しばらく前から、自分が少しずつ成長しながら生きるという意気込みを「成熟」という言葉に込めている。内田樹さんの著書の中では度々登場するこの言葉、今の自分を支える重要な言葉だと感じている。流行語を、刺激がありながらも一…

ロックが医療になる

THE YELLOW MONKEYが来年の4月に東京ドーム公演を行うことを発表した。年末の武道館公演が中止になり、残念に思っていた矢先のことだった。いつも何か驚くような発表をしてくれる彼らの気持ちが本当に嬉しくて、少し先の未来に向けての目標ができた。その日…

自宅図書館

自分が買った本を、自分の本棚に置いて抱え込むのではなくて、自分以外の人と共有させることができたらいいなあと思っている。自分の蔵書をひけらかすとかそういうことではなくて、誰でも気軽にアクセスすることができる「経路」をつくりたい。きっかけは「…

どっちつかずに耐えること

荒井裕樹「まとまらない言葉を生きる」を久しぶりに読んだ。しばらく自宅の本棚から離れていたものが、手元に戻ってきたので。タイトルを読んで「いま自分が読むべきことが書かれていそうだ」という予感があって、期待しながら読んだのが1年くらい前だった。…

ペッパーズ・ゴースト

一日だけ帰省。電車内で伊坂幸太郎「ペッパーズ・ゴースト」の単行本を読む。2年前、発売直後に買ったのに、まだ読み終わっていない。この場合、読み終わっていないという表現は、正しくはあるけれど事実を正確に表現しきれていない。ちびちび読んでいるのだ…

皿洗いと静寂

ほぼ毎日やっている家事のひとつに、皿洗いがある。夜、寝る前に食器を洗い、拭き、乾かす。その一連の作業がやり終わらないことには、安心して寝ることができない、とまで思うようになった。それをやらないと安心できない、と言うと多少ネガティブに聞こえ…

サグラダ・ファミリアの完成を前に想うこと

東京国立近代美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催中で、これは行きたいな、と思っていたのだけれど、オープン直後からものすごい来場があるようで、なかなか行く日を決められずにいた。職場から歩いて行けそうなので、平日の仕事終わりに行…

日記兼ミニエッセイを書く原動力

「サンドイッチブルース」を久しぶりに読んだ。ああこれこれ。自分はこういうエッセイを書きたいから、いま日記兼ミニエッセイを毎日書く事に気を配っているのだ、ということを思い出した。何も変わったことを書こうとは思っていない。刺激的な出来事がない…

演説にならないブログ

私の尊敬する内田樹がその著書の中で、ツイッターの出現によってこれまで身辺雑記エッセイが多く含まれていたブログの書き手のうち相当数がツイッターへと流れ、ブログには、「政治経済社会文化のもろもろの事象についての「演説」に類するものが残されるの…

どっちだっていい

ぶつかり合う二つの意見があったとして、自分はどちらの意見を支持するのか。どちらが正しくて、どちらが間違えていると思うのか。そう尋ねられることがある。自分から自分に問うこともある。そういうときの今の自分なりの暫定的な答えは、「どちらでもよい…

今日もていねいに

今日もていねいに。大切にしている言葉だ。尊敬する松浦弥太郎さんの言葉を反芻しながら、成熟した大人になりたいと思いながら、一日一日を過ごしている。この本はだいぶ昔に買った本で、何度も読んでいる。最近は、ここに書かれていることはだいたい自分の…

ねこはるすばん

お題「大好きな絵本は何ですか?」 ねこはるすばん/町田尚子 ほるぷ出版 猫が人間の知らないところで実は遊びまわっているのかもしれない。知らないのは人間だけで、猫の世界では当たり前なのかもしれない。「人間の視点」という枠組みを外して考えない限り…

与えるモチベーションは感謝の気持ち

いままでは誰かの助けを借りて、誰かのおかげで生かされていた。それに対してこれからは、受け取るのではなく与えることに力を注ぐのが望ましい。そのためには、相手に対する感謝が必要である。〇〇してくれてありがとう。一緒にいてくれて感謝している。そ…

仕事はイヤイヤやってはいけない

私にとっての「居場所」的なカフェで、久しぶりにゆっくりのんびりコーヒーを飲みながら過ごしている。手には、「イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由」。コーヒーを淹れるということをもっと深く知りたいという方に、ぜひ読んでほしい本だ。 仕事はイ…

不寛容論

私が本を置いている本屋が4月に移転するので、その準備をしている。荷物を運ぶ車の中。久しぶりに聴いたラジオでは本をテーマにパーソナリティがしゃべっていた。 テーマは「寛容」。「不寛容論」という本を課題図書に挙げていた。自分もこの言葉はいつも強…

心を波立たせない

心を波立たせない。いつもそうでないとと自分に言い聞かせている言葉だ。しかし、意識する気持ちが強ければ強いほど、その境地から逆に遠ざかってしまう、不思議な言葉のようにも思える。心を波立たせないようにと注意すればするほど、それに反する感情が湧…

報酬の一部を自己投資に使うということ

「あれ、あの言葉、彼の著書で読んだと思うんだけど、どの本だったかな。これかな。違うな。どれだろうな。彼の本で読んだのは確かなんだけど」このように、どの本で読んだかを忘れてしまうことはよくある。本棚に彼の著書がたくさん並んでいるのを見て、探…

100日ジョギングなら

毎日走ることを習慣にしてから、今日でちょうど3か月になる。平日は仕事終わりの夜に走ることが多いので、寒いこの時期はいちばんつらい。それでも寒さのピークはなんとか越えたのではないか、と安心し始めている。これなら、大雨や大雪、雪が積もって滑る…

体がほぐれる感じ

ジョギングを毎日の日課にしようと決めて2か月。それほどの苦もなく続けられているのは、この本のおかげかもしれない。 継続するコツ 作者:坂口恭平 祥伝社 Amazon 自分は「継続マニア」なのだ。そう思い込むことの力は大きいのではないかと思う。そうやって…

心を波立たせない

心を波立たせないこと。松浦弥太郎さんの本に何度か登場するこの言葉を、いつも自分に言い聞かせて過ごしている。いつも言い聞かせている、と言ったのは、意識しないと実践できないからだ。何かあるとイライラし、ドキドキし、ヒリヒリする。もういいオトナ…

仲間はずれにしない音楽

医師の稲葉俊郎さんとの共著「見えないものに、耳をすます」のなかで、音楽家の大友良英さんが音楽とのかかわり方について興味深いことを言っていた。仲間はずれにしない音楽。これは音楽に限らず、居心地の良い空間、ひいては快適な暮らしをつくるうえで、…

少しでもよい人間になりたい

私も本を置いている下北沢の本屋「BOOKSHOP TRAVELLER」で、面白そうな選書フェアが始まった。宮崎智之さんの選書による「過去と現在をつなぐ日本の随筆フェア」というものだ。エッセイという言葉に置き換えることが多いけれど、そのテーマに注目して本を読…

書く理由

若松英輔「詩集 幸福論」を、湯船につかりながら読んでいる。冒頭の5編ほどをゆっくり読んだだけで、この本を買って手元に置いている価値があると思っている。特に「多忙な人」は強く心をつかむ。どうにかして他人から忙しそうに見られるようにしたい、と考…

食器は乾かしてからしまう

本を読んで新しいことを知り、「これ試してみよう」と思うことがたくさんある。例えば今日、だいぶ昔に買った「すっきり、ていねいに暮らすこと」を久しぶりに読んだ。暮らしを快適にするコツが女性目線で書かれていて、男にとっても参考になることが多い。…