報酬の一部を自己投資に使うということ

「あれ、あの言葉、彼の著書で読んだと思うんだけど、どの本だったかな。これかな。違うな。どれだろうな。彼の本で読んだのは確かなんだけど」このように、どの本で読んだかを忘れてしまうことはよくある。本棚に彼の著書がたくさん並んでいるのを見て、探し出せずにうんざりすることも多い。そんな中で、どうしても再会したいと思う言葉があって、今日、著書をパラパラとめくりながら探して、ようやく見つけた。あぁ、見つけてスッキリできることもあるんだ。

 

それは、報酬と経費との関係についての考え方。例えば10万円の原稿料をもらえる仕事があったときに、経費をゼロにして、まるまる自分の取り分にすることも可能なのだけれど、そうするとなんだか罰が当たりそうで気分が良くない。必ずそのうちいくばくかは、取材であったり調査のための書籍購入だったり、つまり経費として使わなければならない。という考え方だ。私も個人事業を始めたので、報酬を得るような業務を請ける時にこの考え方は参考になると感じていた。

 

どれくらいを自己投資に使うかは、人それぞれで良いだろうし、それじゃケチだ、なんてことは他人が言うことではないだろう。大事なのは、どれくらいを使って自分を研鑽し、仕事の品質を高めるかを自分で決めること。そして決めたら、その額を守り、ケチらずにお金と時間を費やすこと。心にずっと留めておきたい考え方だ。