多動力

休日を何もせずのんびりと過ごし、あとで後悔するんだったら、たくさん動いて疲れた方が良い。最近、そう思えるようになった。

 

いままでは、自分の時間の中で一定の休み時間、何もせずのんびりしている時間、何もしなくてもよいと思っている時間が必要で、そういう時間を大切にしていた。週末に仕事を持ち込まないように、と意識していた。だから、金曜日の夜中に寝て、土曜日の朝起きられなくて、目を覚ましたら正午、なんてときも、「これが休日」とばかりに受け入れていた。だけどいまは違う。そのきっかけをつくってくれた人が、二人いる。

 

 

彼の言うことは100%正しい、と思ってその考え方を取り入れるには、彼の言うことは突拍子もないことを含んでいて、だからそのまま真似できるものでは決してない。だけど、いくつものプロジェクトを動かし、やりたいことはためらわずにすべてやる、そういう生き方をするためには、自分にとって無駄なことはせず、ワクワクしないことはやらないと決めて、ありとあらゆることに手を出してみる。それが大事なんだと思った。私は無意識のうちに自分が一定時間内にできる行動に勝手に限界をつくっていて、それ以上はやらないということが習慣になってしまっているのだ、きっと。限界をつくるのをやめて、できることはやってみよう。やりたいんだったら自信をもって詰め込もう。

 

彼の本を読んで、確かにそうだと思えることが一つある。それは、動いていないとき(休んでいるとき)よりも、多少テンパっていてもせわしなく動いているときの方が、気持ちが良いということだ。その身体感覚に正直にしたがって、動こうと思った。

 

多動力 (NewsPicks Book)

多動力 (NewsPicks Book)

 

 

 

憧れのロックバンドのギタリストが多忙で疲弊している、なんて記事がyahooニュースに出ていて、話題がないとこんな些細なことでも記事にしてしまうのか、と思わずにいられない。正直、どうだっていい。彼はかつて「寝る時間がもったいない」と堂々と言うくらい、寝る間を惜しんで音をつくることができるミュージシャンだ。LUNA SEAX JAPANを掛け持っているというだけでも、その忙しさは想像以上なんだろうなぁと思うけれど、私はあまりそれを心配していない。身体は大切にしてほしいし、人間である以上無理はしないでほしい。でも、彼がそんな心配は無用なスーパーマンであることを、私は知っている。私は、彼が「寝る時間がもったいない」と言うくらい音楽に対して使命感をもっているということを、彼の全身全霊の音楽を聴いて感じた。だからこそ、自分もそうでありたい。寝る時間がもったいなくて、睡眠時間を削りたくなるくらい何かに没頭したいと思えるようになった。休んでいる場合じゃない、という焦燥感を感じるようになったのは、彼のおかげだ。