Season1-2 教授夫人とその愛人

シーズン1 第2話「教授夫人とその愛人」 亀山薫の男らしさというか、「熱血漢」という言葉がふさわしいということを感じさせる印象的なシーンがあって、いまでも鮮明に覚えている。高層階のレストランで美和子を待つ薫が窓の外を何気なく眺めていると、ビル…

戸締り

「嫌いな言葉は『戸締り』」。伊坂幸太郎の小説に登場する泥棒・黒澤が、何かで言っていたのをふと思い出した。 私はその逆で、戸締りのし忘れがとにかく怖い。新卒で入った建設会社で現場監督の研修をしていた時、夜、一通り窓に鍵がかかっているか、チェッ…

満月

RUN

夜、日課のジョギング。もう肌寒いくらいの気温になってきた。いつもは暑くてすぐ汗ダラダラになるのだけれど、そろそろ逆になりそうだ。早く体が温まってほしい、というように。 ふと夜空を見上げると、大きな満月が。空に吸い込まれそうになる。だだっぴろ…

本との距離感

本を扱う仕事をしていながら、こんなことを言うと本業失格だとお叱りを受けそうだけれど、本と自分との距離感はそれほど近くないと思っている。 寝食を忘れるくらい読書が好き、という人は確かにいる。そして、そういう人と比べたら自分はきっと「好き」の部…

二つの仕事の優先順位

二つの異なるやるべき仕事が同時に訪れたと仮定して、どちらを優先して行うべきか、という判断は、いつだって悩ましい問題だ。ある程度優先順位付けのルールが定まっていれば迷うことはないのだろうけれど、そう簡単にいかないことが多いのが実際のところだ…

ゴミ袋を突き破る枝

朝、自宅まわりの植栽の手入れを少しした。ユキヤナギが方々に伸びて鬱陶しいくらいだったので適度に切った。門扉となりのランも、アスパラガスも、アイビーも、夏の間に蓄えたエネルギーを放出するかのごとく、暴れていたので、枯れた葉は取り、また丈を短…

新書サイズのブックカバー

かばんの修理の話で思い出した。かばんの他にもいくつか革小物を持っている。 ひとつは、靴。これはもうたぶん10年近く、negroniのスニーカーを何足か買って交代しながら、ソールが摩耗したら交換してもらいながら、履き続けている。ルックスはもちろん、履…

かばんの修理

長く使っている革のかばんの、内側の張地が破れてずいぶん時間が経っていたので、買った店に修理をお願いしていた。2週間ほど前の話。 普段のメンテナンスを怠っていたせいで表面はカサカサで、一時は思い切って買い替えようかとも思ったけれど、そのエイジ…

自宅図書館

自分が買った本を、自分の本棚に置いて抱え込むのではなくて、自分以外の人と共有させることができたらいいなあと思っている。自分の蔵書をひけらかすとかそういうことではなくて、誰でも気軽にアクセスすることができる「経路」をつくりたい。きっかけは「…

お祭りが嫌い

自由が丘に引っ越してきて3年半。通勤し始めた時から数えると11年以上経った。それなのに、いまだに休日の賑わいぶりに慣れない。いやむしろ耐えられなくなってきている気がする。 駅周辺では今日、明日と女神まつりが開催。駅のロータリーにステージができ…

街のそば屋さん

月に2回ほど、妙典に行く。数年前まで住んでいた場所に、いまは仕事で訪れるだけだけれど、行くたびに都内と違った柔らかい空気に、心が和む。空気が肩にのしかかる、その気圧が低くて身軽になる感じ、と言ったら大げさだろうか。ただ精神的な開放感は都内に…

加熱たばこ専用喫煙席

三軒茶屋駅に行った。改札を出て、パティオを過ぎて真っすぐ行くと、階段で地上に上がる直前にガラス張りのカフェの店内が見える。いつもそこを通るたびに、このカフェにはどうやって行くのだろうか、すぐ近くに入口はなさそうだし、と思っていた。 今日、地…

結果オーライ

仕事で何度も行っていた上野毛の住宅から、自宅まで歩いた。地図上で、歩けない距離ではないなあと感じてはいたけれど、いままで実際に歩こうとまでは思わなかった。今日、行きは電車でいつもどおり行って、急遽歩いて帰る必要性が生じ、歩いた。体感として…

善行

よく行くカフェでのこと。テラス席に座っていたら、前の道路でカサカサと音がした。音の正体はすぐに分かるものだった。プラスチックのトレイ状のゴミが風に吹かれて道路を滑っていた。 こういうとき、拾わなきゃな、とは思うのだけれど、その時のゴミとの距…

大木のトンネル

RUN

特に予定のない休日だったので、駒沢公園を一周するジョギング。平日に走れない距離を、ここぞとばかりに走った。足首にかかる負荷がもたらすほんのわずかな痛みが、身体を使って有意義に走っていることを自覚させる。 駒沢公園のジョギングコースで、特に走…

どら焼き

私は和菓子の中でどら焼きが一番好きだ。「和菓子」という縛りの中で好きな食べ物を考えることは普段なかなかないけれど、何か舌が甘いものを欲するときに、どら焼きを食べることが割と多いので、ふと「自分はどら焼きが好きなんだな」と気づいた。本当に最…

MOTHER/STYLE

LUNA SEAが新しいアルバムを発売すると発表した。「MOTHER」と「STYLE」のセルフカバー。27年くらい前のアルバムを、現在のメンバーの感性で再録するということで、新曲ではないものの、ニューアルバムを聴くのと同じくらいの期待感で胸がふくらんでいる。「…

ブログを書く理由

特別お題「わたしがブログを書く理由」 ブログを書く理由をいま、一言で言うと、「『書き続けてます』と言い張りたいから」に尽きる。内田樹さんが著書で「人はどんな本を読みたいかで本を選ぶのではなく、どんな本を読んでいる人だと他人に思われたいかで本…

休日は駒沢公園で

RUN

駒沢公園まで行き、ジョギングコースを走った。久しぶりだ。これまで何度か挑戦したけれど、サクッと行って1周まわって帰ってこれちゃう!と言い張れるほど近いとは言えず、三日坊主になっていた。このところは走ることが日課になっていたので、多少体力がつ…

パイナップル・ラグ

今週のお題「パイナップル」 パイナップルと聞くと、果物のパイナップルではなく、ラグタイムの「パイナップル・ラグ」が思い浮かぶ。大学時代、クラシックギターのアンサンブルサークルで演奏した想い出の曲だ。スズキの軽自動車「ラパン」のCMで聴いて虜に…

自分を変えること

「相手のことを変えようとするのは難しい。それよりは自分を変えた方が良い」こういった意見に対して、「いやいや、なんでつらい思いをしている自分が変える努力をしなければならないのか」という反論をSNSか何かで目にした(facebookだったか、タイムライン…

剣道部の稽古の思い出

RUN

日課のジョギングをしながら、高校時代、よく暑い日も休まず部活動を続けることができたなぁ、と振り返る。 剣道部に所属していた。うだるような暑さの中、道場に入って道着に着替え、防具をつける。面をかぶったら、もうサウナの中にいるようなものだ。それ…

どっちつかずに耐えること

荒井裕樹「まとまらない言葉を生きる」を久しぶりに読んだ。しばらく自宅の本棚から離れていたものが、手元に戻ってきたので。タイトルを読んで「いま自分が読むべきことが書かれていそうだ」という予感があって、期待しながら読んだのが1年くらい前だった。…

北千住

ブックイベントに行くために北千住へ。北千住駅で降りたことはいままでなかったかもしれない。JR、東京メトロ、東武線、つくばエクスプレスが乗り入れる大きな駅で、人も多く賑やかだった。西口を出て、駅前通りを歩くと、飲食店がたくさん軒を連ねていた。…

ペッパーズ・ゴースト

一日だけ帰省。電車内で伊坂幸太郎「ペッパーズ・ゴースト」の単行本を読む。2年前、発売直後に買ったのに、まだ読み終わっていない。この場合、読み終わっていないという表現は、正しくはあるけれど事実を正確に表現しきれていない。ちびちび読んでいるのだ…

皿洗いと静寂

ほぼ毎日やっている家事のひとつに、皿洗いがある。夜、寝る前に食器を洗い、拭き、乾かす。その一連の作業がやり終わらないことには、安心して寝ることができない、とまで思うようになった。それをやらないと安心できない、と言うと多少ネガティブに聞こえ…

申し訳なさを帳消しにする

休日、一日中家でのんびり過ごしていた。壁面本棚を眺めながら、最近は本が増えるペースが落ちたなあと思う。いや、落ちてしまったということではない。自らそうしているに過ぎない。いま棚にあって、読み終わっていなかったり、まったく読んでいなかったり…

サグラダ・ファミリアの完成を前に想うこと

東京国立近代美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催中で、これは行きたいな、と思っていたのだけれど、オープン直後からものすごい来場があるようで、なかなか行く日を決められずにいた。職場から歩いて行けそうなので、平日の仕事終わりに行…

猛暑日のジョギング

RUN

オフでまる一日、特に外出する用事もなく自宅でのんびりと過ごしていた。外は災害級の暑さ。「災害級」とニュースで言うようになってから(熱中症による事故が多くなっていることで報道が過剰になっているとも言えるのだろうけれど)、なるべく無理はすまい…

日記兼ミニエッセイを書く原動力

「サンドイッチブルース」を久しぶりに読んだ。ああこれこれ。自分はこういうエッセイを書きたいから、いま日記兼ミニエッセイを毎日書く事に気を配っているのだ、ということを思い出した。何も変わったことを書こうとは思っていない。刺激的な出来事がない…