ジョギングの習慣がなくなってしばらく経つ今、また走ることを始めようと思ったのは、質の高い仕事をし続けなければいけないという危機感を感じたから。なんだか体が思うように動かない、とか、体調が悪い、とか、そうした感覚が仕事のしづらさにつながっているのであれば、体を鍛えることでその原因を抜き取ってしまう必要がある。1年半くらいの間、ほぼ毎日走ることを習慣にしていたのだ。また再開させることはいくらでもできるだろう。
思い出すのは、高校時代。いくら寒かろうが、朝、親より少し早く起きて、庭で素振りをした。剣道部ではずっとレギュラーになれず、くすぶっていた。それでも、情けない自分の心を自分で殺さずに済んだのは、毎朝素振りをすることで自主的に稽古をしていると自身に言い聞かせ、なんとか自尊心を保たせていたからだ。友達がまだ寝ているであろう時間に起きて素振りをしていたのだ、自分は。そうやって自分を奮い立たせていた。そこまで頑張っているなら、例えレギュラーになれなくても大丈夫だ。お前は別にサボっているわけではない。その努力を神様は、きっと見てくれているはずだ。
竹刀を手放してもう20年以上経つ。けれど、眠い目をこすって、冷たい空気をふりほどくように竹刀を振っていたあの頃の力を、今の自分が持っていないはずがない。そう思ったら、なんだか今、ボーっと生きているような気が急にしてきた。いつだって、「このままじゃいけない」という焦燥感が、自分を成長へと誘ってくれるのだ。