2017-01-01から1年間の記事一覧

はたらくきほん

金曜の夜。帰り際、事務所近くの本屋で新刊を見つけ、手に取る。仕事に対する気持ちを引き締めてくれる、長々とつづられた文章ではなく、少なくもていねいに構成された言葉。その言葉ひとつひとつが、そうだよなぁ、そうあるべきだよなぁ、と思わせる。仕事…

夜の国のクーパー

伊坂幸太郎「夜の国のクーパー」をいま読んでいる。 大好きな彼の小説の中で、これほど買って読むのをためらった作品はないと思う。最初に本屋で見かけて、裏表紙であらすじを読み、パラパラとページをめくったときに、まるで読み終えられる気がしなかったの…

O:オロビアンコ -orobianco-

そのイタリアのブランドを、バッグからではなく、腕時計から知ったというのは、たぶん私くらいではないだろうか。 実際、バッグが発祥のようだし、世間でこのブランドのものを見るときはたいてい、バッグだったりする。イタリアの国旗のストライプが入ったリ…

仕事は終わらない

相変わらず自分の仕事の遅さ、要領の悪さに嫌気を感じる毎日だけれど、「どうせそんなもんだ。その程度だ、自分」と開き直っていては先へ進めない。これに関しては他人に負けない、というものはそのままに、ダメな点はそのことを認めつつ、じゃぁどうすれば…

つくる過程の楽しさ

ふいに腰痛が再発した。今年の初めに訪れた激痛とほぼ同じパターンだ。なにも前兆はなかった。なので予期することもできず、参った。日頃腰に蓄積された負担があるきっかけで爆発したような感じだ。つくづく体調管理は大切なのだと思った。体調は万全なのに…

台風一過

RUN

台風一過の快晴。その暑さに驚くくらいだ。夜中、土砂降りの雨の音を聞いて気がめいっていたところでの分かりやすい晴天に、ほっとした。じんわりと湿気をまとった空気に休日を支配されるなんて、とんでもない。 いつも以上に遅いペースで走ってもなお汗が身…

身体の中に嵐を

RUN

3連休初日の昨日は、気持ちよさげに走る仲間をSNSで知り、感化されて久しぶりに走った。走っている仲間の存在を知ると、励みになる。しかし、何かもっと強い動機づけがなければ、どんどんやる気は落ちていく。早く東京マラソンのエントリー受付を開始しない…

本をシェアする

勝どきの「太陽のマルシェ」に行ってきた。以前一度行って楽しいイベントをやっているなぁ、と思いながらもなかなか二度目に行けていなかった。ちょうど天気も良かったし、他に行くところもあったのでそのついでに。 自分は「マルシェ」の何が好きなんだろう…

negroni

その履き心地がとにかくよくて、ここ数年ずっと履き続けているスニーカーがある。カクテルの名前と同じドライビングシューズのメーカーを初めて知ったのは何年前か忘れてしまったけれど、それ以来、仕事でも、カジュアルでも、オールマイティーに活躍してい…

終末のフール

伊坂幸太郎「終末のフール」を読んだ。1つの話がだいたい片道通勤時間で読み切れるボリュームだったので、すらすらと読めた。「8年後に隕石が地球に衝突して人類は滅亡する」そんな衝撃的なニュースが流れてから5年。人類滅亡を3年後に控え、街の混乱も…

いいよ

「つよくなりたい やさしくなりたい」ミュージシャンの歌詞から刺激を受けて、そうだ、自分はそうありたいと思っているのだ、と気持ちを新たにすることがある。自分のあこがれている自分像を誰かが高らかに歌っているのを聴くと、他人と想いが共鳴しているの…

N:カフェニル -Caffe Nil-

5月にオープンしてから、毎週末必ず立ち寄っているカフェがある。かねてから、自宅近くでの自分の居場所みたいなものがあったらいいなぁと思っていた。そんななかでの奇跡の出会い。発端は、去年の大家さん企画の手作り市までさかのぼる。 ★ 自宅のすぐ隣の…

フェイドアウトしないように

事務所近くのガレット屋さんに別れを告げて(※)、そこで「いくら気になっているお店でも、それがずっとあるということはない」ということに気づいた。当たり前なのだけれど。 (※) bibbidi-bobbidi-do.hatenablog.com だから、いま好きでいられるお店は大…

ガレットとハーブティと真面目な女性

その貼り紙を見たのは、昼休み、食事をしたあとで電話をしながら歩いていて、事務所に戻る前に電話を終えたかったからちょっと街をふらふらして、ふとその店の前にたどり着いた時だった。「まことに勝手ながら」形式的な文字がすっと目に入る。嫌な予感がし…

METEORAを久しぶりに聴く

スマホにハイレゾの音楽をダウンロードして、聴く。これが最近のmusic life。電車の中でスマホの画面をいじるのは周りと一緒でなんか嫌だから、ひたすら音楽を聴きながら目を閉じ、目的地にたどり着くのを待つ。 ミュージックストアで楽曲をいろいろ見ていた…

「いつもありがとう」と言える場所をつくる

これからも通いたいと思えるお店を発見したり、長く付き合っていきたいと思える人に会ったりしたとき、その出会いに感謝して、関係を大切に育てたいという気持ちになる。そう思える対象が少しづつでも増えていったら、楽しいだろうなぁと思う。 例えば、髪が…

Season14‐9 秘密の家

シーズン14 第9話 「秘密の家」 誘拐事件が発生するも、実はその誘拐は狂言だった、というストーリーが過去にあった(※)。誘拐事件の裏に隠されていた背景にビックリ、なんて展開も、ドキドキして面白い。誘拐犯を追いかけるアクション的な要素、特に初期、…

手紙生活と手紙手帖

お気に入りの本屋で、一冊の本を買った。昨年のことだ。 もともと「手紙を書くということ」には無関心ではなかった。直筆で言葉を紡ぐ手紙には、メールでは表現できない力が宿っていると思っていて、頻繁ではないけれど、書くことがあった。恥ずかしがらずに…

納涼祭

地元の納涼祭で、盛り上がる。小さいころにあこがれていた消防団で活躍しながら、地元を盛り上げようと頑張る仲間がいる。それこそ10年くらい前まではなかったけれど、こうやって帰省している若い人も集まれる機会をつくっている。こういう取り組みを見るた…

給水所

夏の暑い日。学校からの帰り道、カラカラの喉を潤すために、通学路の途中の家に寄り道しては水をもらって休憩していた。そんなことを、久しぶりに親戚に会って話をしているなかで思い出した。小学生の頃の話だ。 合言葉は「水くださーい」。「開けゴマ」じゃ…

塩一トンの読書

「塩一トン」と「読書」とが結びつかなかったけれど、そういうことか。塩は普段そんなに大量に使うものではない。それを一トン消費するくらい、長い時間をかけて本と向き合って、初めて理解できることがある。本一冊と触れ合う、対話する濃度を、もっと濃く…

AX

いまこれを、読んでいる。発売したのを見計らって急いで楽天ブックで買って。だってほら、買おうと思って本屋に行っても店頭になかったら、困るでしょう? 「グラスホッパー」「マリアビートル」に続く殺し屋小説第三弾。と、それを聞いただけでも買う理由と…

お風呂に本を

風呂で本を読みます。湿気の多いところに紙を持っていくなんて、火を通した油に水をかけるのと同じくらいやっちゃいけないことだと思うのだけれど、その危機感すらなくなりました。一度、完全に文庫本を浴槽に落とした経験が、感覚をマヒさせたのかもしれま…

走ったあとにアイス

今週のお題「好きなアイス」 明治エッセルスーパーカップ クッキーバニラ味 明治 エッセルスーパーカップ クッキーバニラ 200ml×24個 出版社/メーカー: 明治 メディア: その他 この商品を含むブログを見る これをいま食べながら、この記事を書いている。夕方…

M:マルシェ -marche-

きっかけは、勝どきで開催している「太陽のマルシェ」だったのだと思う。公園にテントを立てて、野菜やジャムなどを売る。そこにたくさんの人が集まって賑わう様子がすさまじくて、こういうのがまちづくりなんだ、こういう場所をつくることがまちづくりなん…

人間と動物の違い

このところ、なんか嫌な気分になるような事件や事故がほんとに多いなぁと思う。きっとそれは最近に限ったことではなく、以前からもあったに違いないのだけれど、なぜか最近、ひとつひとつのニュースが、胸に突き刺さるように感じる。孫が祖父母を殺したとか…

「選ぶ」ことと「出会う」こと

都内で食事をする機会があり、そのお店を探すことになった。場所をまず決めて、それから店をどうしよう、ということになる。もともと知っているお店があるわけではなかったので、これから任意に選ぶことにある。こういうとき頼りになるのは、食べログだった…

「がさつ」をなくす

事務所の実績ファイルをつくる作業をしていたときのことです。プリントした紙を整理していたら、事務所の仲間に「紙を持つ力が強いから気を付けた方がいいですよ」と言われ、はっとしました。複数枚ある紙を漫然と整理するうちに手の動きが雑になっていき、…

世界の夢の本屋さん

本棚がビシッと引き締まるような、そんな本棚の本を一冊は置きたいなぁと思い、手に取った。世界の「本屋さんの本」だ。海を越えた、はるか向こうの世界にある本屋の本棚を眺めながら、家にいながら旅をしているような気分を味わう。 こうしてみると、スウェ…

血が循環する

3年に一度のイベントと言えば、何がある?オリンピックは、4年に一度。盆暮れ正月は、1年に1度。宅地建物取引士の資格更新は5年。といろいろ考えていって、他に思い浮かばず、架空クイズも終わる。3年に一度。それは、自動車運転免許の更新だ。安全運…