「いつもありがとう」と言える場所をつくる

これからも通いたいと思えるお店を発見したり、長く付き合っていきたいと思える人に会ったりしたとき、その出会いに感謝して、関係を大切に育てたいという気持ちになる。そう思える対象が少しづつでも増えていったら、楽しいだろうなぁと思う。

 

例えば、髪が伸びた時に行く美容院。行きつけの美容院のマスターとはもう10年以上の付き合いだ。1~2か月に一度は必ず会うから、話題もそんなにあるわけではないけれど、それでも他愛のない話をしている時間は楽しい。

 

例えば、週に1度必ず行く自宅近くの喫茶店。オープンして3か月が経とうとしているが、オープンして以来、立ち寄らなかった週末はいまのところない。毎日行くことはできないけれど、「しばらく来てないですね」なんて言われないくらいには、顔を出したいと勝手に思っている。自宅以外の自分の居場所だと勝手に思っている。

 

例えば、身体が疲れを感じてきたなぁと思うタイミングで行くマッサージ屋さん。施術士さんがちょうどよい力の入れ具合を覚えてくれているので、毎回気持ち良い気分を味わえる。身体がなんともないのに行きたいと思うくらいだ。

 

こうした自分にとってのかけがえのない時間や場所が、ところどころにあるというのは幸せだと思う。そしてその幸せが持続するための魔法の言葉が「いつもありがとう」だと思っている。自分は相手に対して「いつもありがとう」と言葉にする。相手も自分に対して「いつもありがとう」と言ってくれる。「いつも」というのがとにかく重要で、会う機会が多ければ多いほどありがたさを忘れがちになるけれど、そうじゃなくて、感謝してますよ、という気持ちを伝えることが、その関係を長持ちさせる秘訣なのだと最近つくづく思う。

 

美容院には月に1度必ず行く。喫茶店には毎週末必ず行く。マッサージ屋には2か月に一度必ず行く。このように、行く頻度を自分で決めてしまって、それを忠実に守るというのを最近自分ルールにしている。そうすれば、新しく出会った奇跡に興奮して最初のうちは頻繁に行くのだけれど、だんだん飽きてきていつの間にか疎遠になる、といったこともない。自分にとって大切な関係を長く続けていくには、何度も頻繁に会うことではなく、間隔はあってもいいから、等間隔で会い続けるということが、大事だと思う。