ねこはるすばん

割と大事にしていたけれど、まぁ欲しければまた買えばいいし、すごく良い本だから他の人にもぜひ知ってほしい、と思って手放した絵本がある。妙典での一日本屋。一日だけとはいえ、初めて自分の実店舗を持てたような気がして、気持ちも高ぶったのだろう。なるべく手に取りやすいようにと、定価1,500円の本に500円くらいの値をつけて本棚に置いたら、すぐに売れた。数日経って、手持ち古本の価格設定について冷静に考えたり他人の意見を聞いたりする機会があり、ちょっと安く売りすぎたのではないかと、少し後悔した。最終的に読みたい人の手に渡ったのだから、結果はオーライなのだが。

 

「ねこはるすばん」。主人公の猫がとてつもなくキュートだ。人間には見えていないだけで、猫のまわりの世界は人間の想像以上に広いのかもしれない。人間と猫とでは枠組みがそもそも違うという可能性に、気づかせてくれる。

 

今日、久しぶりに行った妙典の本屋で何気なく絵本コーナーを見たら、手放したそれが目に入り、やっぱりこれは自分の本棚に必要だと思い、買った。ほくほくの気分のまま店を後にして、用事の前にもう少し時間があったので別の本屋にも立ち寄ったら、そこにもあった。しかも、発売1周年記念の書き下ろしmini絵本がついている。さっき買った本にはついてなかったのに・・・。これが書店の力関係の差なのか。