登戸2号線 book

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面白そうな本のイベントがあるというので、久しぶりに登戸に遊びに行った。10年くらい前に営業の仕事で訪問していた駅前の街は、時を経てほとんど来たことのない街になっていた。どっちがどの方角なのかを掴むことが全然できない。

 

区画整理で工事中の建物や更地が並ぶ無機質な街路を歩いて、イベントのある空き地へ向かった。小さな本屋さんがたくさん集まるそのイベントは、建物がなくても空き地さえあれば人が集まって価値あるものを発信することができるのだということを教えてくれる。そうだ。楽しむ人が集まるような場所をどうにかしてつくりたかったんだ。設計事務所でコーポラティブハウスをつくりたいと思った衝動の原点は、「人が集い、楽しむ場所を創造したい」という想いだった。空き地に集まる人たちを見て、そんなことをふと思い出した。

 

懇意にしている「たね福」さんの糀ご飯をベンチに腰掛けて食べながら、束の間、のんびりした。昔だったら無意味に長居していたのだろうけれど、なんだかずっとは居られなくなって、店主とも話できたし、本もたくさん買えたし、そそくさと空き地を後にした。落ち着きがなくなったのは、きっとコロナのせいだ。