テレビドラマ「カルテット」をまとめて観た。リアルタイムでは観ておらず知らなかったけれど、面白いよと紹介されて観たら、これがすごい面白かった。それぞれ境遇の異なる4人が、それぞれ隠し事をしながら弦楽四重奏「カルテット」を結成する。こういう「メンバーそれぞれが個性を発揮しながら共同体を動かしていく」ストーリーには昔からあこがれがあった。その典型だと思いながら観始めた。そこにはそれ以上の面白さ、刺激があったように思う。
ところどころで展開されるコミカルな会話に心を奪われがち。でも、ところどころにもっと刺激的な言葉がある。観ているとストーリーに飲み込まれてしまうから、おっと思ったらすぐメモしなければならない。でないと忘れてしまう。メモして、糧にしたいと思う。ちょっとでもそう思わせてくれる言葉に出会えるのが、ドラマの良いところだ。
真紀「ずっとここでいいかなって気がします。それじゃ向上心なさすぎるかな」
別府「みんながみんな、向上心もつ必要ないと思いますよ。みんながみんな、お金持ち目指してるわけじゃないし。みんながみんな、競争しているわけじゃないし。ひとりひとり、ちょうどいい場所って、あるんだと思います」
すずめ「行った旅行も思い出になるけど、行かなかった旅行も思い出になるじゃないですか」
諭高「意味が分からないね」
真紀「このままみんなと、一緒にいたいんです。死ぬなら今かなってくらい、今が好きです」
真紀「咲いても咲かなくても花は花ですよ」
すずめ「起きても、寝てても、生きてる」
別府「つらくても、苦しくても、心」