喫茶店で飲むものはブレンドコーヒー、とだいたい決めているけれど、唯一コーヒーではなく紅茶を注文する喫茶店が、白山にある。初めて行ったのはいつだ?と過去の記事を振り返ったら、なんと6年も前だった。
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「おとら」という名のその喫茶店との出会いは、雑誌がきっかけだったと記憶している。それがたまたま頭の片隅にあって、当時大学時代の友人と一緒に谷根千を散歩したついでに立ち寄ったのだが、そこでの紅茶が美味しくて、「母校の文系キャンパスがある街」というイメージよりも「紅茶の美味しい街」というイメージの方がより強く定着するに至る。大学時代に白山のキャンパスに通うことがあったとしたら、きっと通いつめていたに違いない。
定期的に音楽を持ち寄って談笑するイベントも行っているらしく、ゆるいつながりをもつ場にもなっているというのが、嬉しい。まだ行ったことはないけれど。そうやって、人と人とをつなげる場づくりを、小さな、一見ひっそりとやっているように見える喫茶店が行っているというのが、なぜだか嬉しい。
久しぶりに来ても、ひとりでせっせと切り盛りしているお兄さんの独特の雰囲気は変わらない。その空間をどんだけのんびりと、ゆっくりと過ごしても構いませんよ、なんなら机に伏して寝ても構いませんよ、といったような放任主義的なものを感じる。店の奥の本棚に並んだ本も若干気になる。きっと、紅茶と、ケーキと、本と、音楽と、おしゃべりが大好きなお兄さんなんだと思う。白山に来ると、「大好き」なものに包まれる暮らしをもっと大切にしようという気持ちが強くなる。