7月10日。日曜日。
1年4か月ぶりのカテゴリ。
あの日以降、ほとんどすることのなかったジョギング。
結構本格的に走っている大学時代の友人に連れられ、久しぶりに皇居に来た。
2年前の10月にさかのぼる。
ダメ元でエントリーした東京マラソンにまぐれで当選し、その日から、フルマラソンに向けての練習が始まった。
同じく大学時代の友達と一緒に、初めて皇居ランというものを体験し、世間の健康ブームをまじまじと感じたのと同時に、走ることによって苦痛だけでなく、すがすがしい何かを感じることができた。
小雨が止まずに士気が下がる中スタートした東京マラソン当日。
その下がった士気を興奮へと導いてくれたのが、沿道からの応援がつくりだす大会全体の空気だった。
「疲れた。もう二度と走るかっ」ではなく、「またこの興奮を味わいたい」と思わせてくれたあの日以降、それでも走る目標をなくした自分になかなかモチベーションが生まれず、ジョギングからは遠ざかっていた。
今回、ひょんなきっかけでまた皇居を走ることになり、最初は「フル走ったんだから、楽勝でしょ」なんて気楽に構えてたけど、今日、スタート地点の半蔵門へ行って、あの時との決定的な違いに気付く。
いまは早い梅雨明けを迎えての真夏日。
かつて練習に没頭していたあのころとは、根本的に「気温」が違う。
冬は冬で、なかなかスタート地点に行く気にもならずに「寒くなけりゃなぁ」なんて思ってたけど、夏は夏でまた困る。
フツーに歩いてても汗かくくらいのコンクリートジャングルで、なんでわざわざより汗をかくような行為をする必要があるのか。
それでも、あのすがすがしさをまた味わいたくて、半蔵門からスタートする。
皇居1周。約5キロ。
1年4か月ぶりの道のりは、ホントに前と同じ距離かと疑ってしまうほど長かった。
「防災千代田」が熱中症予防を呼びかける放送をしていて、いま熱中症に一番近い行為をしていることに少し恐怖を感じた。
30分以上の時間をかけてゆっくりジョギングして、1周するころには、2周目に行く気力はすでに残っていなかった。
暑さはあなどれない。
その後みんなで昼飯を食べるころにはフツーの集まりになっていたけど、久しぶりに走ったためか、体内の不要な老廃物が排出されたようで、スッキリできた。
あの頃の、肉体的にも精神的にも健康でいられた時期に、少しなりとも戻れた気がした。