猛暑日のジョギング

オフでまる一日、特に外出する用事もなく自宅でのんびりと過ごしていた。外は災害級の暑さ。「災害級」とニュースで言うようになってから(熱中症による事故が多くなっていることで報道が過剰になっているとも言えるのだろうけれど)、なるべく無理はすまい、と思うようにはなった。ちょっと自宅まわりの植栽に水やりをしただけ。数年前まで日常だったぐうたらな休日だった。

 

日課であるジョギングは、だから日が暮れだす夕方にしている。朝から日中にかけて走ったら倒れてしまいそうな不安感があるからだ。平日は、完全に夜になってから。一日の終わりの時間帯に走るようになってもう数か月が経つ。そのリズムに身体が慣れた。

 

暑さにめげながらも、しかし毎日のことで特に嫌とも思わず、当たり前のように走り続けた中学高校時代を思い出す。そうして体力をつけ、部活に勤しんだ。それが当たり前だと自分に言い聞かせることで、もしかしたら熱中症に対する抵抗力も上がるのかもしれない。ただ、「だから根性をもて」と今の子どもを叱るつもりはない。注意していても体調を崩し、死に至ることもある。現実問題として、そうなりやすい天気に、なってしまっているのは事実だ。

 

最高気温が35度以上の日を猛暑日という。自分が中学生くらいのころは、そう呼ばれて警戒される日のことはほとんど覚えていない。猛暑日の日数の推移のグラフを見たら、多少の波はあれど、やはり徐々に増えているようだった。「昔は水なんか飲まずに練習したものだ」そんな言い訳は今は通用しない。当時と今とでは気温が違う。

 

夕方、ややだけれど涼しくなってき始めた頃を見計らってのジョギングで、さらに身体を熱くさせる。そうやって痛めつけるのが心地よく感じるくらいには、まだ運動部の頃の身体が自分に残っているのだと思う。