貴重なひとり時間がもたらす愉悦

贅沢と言っていいくらい、自宅で、実家で、のんびりと過ごしている。去年も一昨年も同じだったのだろうか。普段の慌ただしさに隠れてしまってよく思い出せない。例年より少しだけ休みの多いスケジュールなのかもしれないけれど、それにしても、ゆとりの多さが際立つ。心にもゆとりができた証拠なのかもしれない、と楽観的に考えることにする。

 

コーヒーを飲みながらこうしてブログを書く一人の時間を、貴重に思えるようになったのは割と最近のことだと思う。定期的にブログを書く事を習慣にして、15年目になる。15年前は、こんなに長く続けられるなんて正直想像していなかった。ただ、終わりを設けず、息を吸って吐くように自然と続けられる習慣ができたらいいなぁという想いで始めた。そして、その日に考えて書き記したことを、例えば10年後に読み返した時に、「10年前はこんなことを考えていたのか」という発見があれば、その発見が未来の新しいアイデアを太く、大きなものにしてくれるかもしれない。そうした期待があった。ただし、書かなければと意識するあまり、書くことはありきたりだったり、無理やり思い出してひねり出したものだったり、なんとなく頭に浮かんだことを書き散らした雑なものだったり、した。書いている時間そのものがもたらす快感を、あまり味わっていなかった、と今になって後悔する。その快感は今、あたたかいコーヒーの美味しさと組み合わさって身体にやってくる。この時間がたまらなく愛おしい。

 

毎日ブログを書く事を自分に課していたら、きっと15年も続かなかっただろう。書く事もなくなり、早々に断念していたに違いない。だから1週間に2日くらいの頻度はちょうど良いと感じている。今年もこのペースを守りながら、この貴重なひとり時間がもたらす愉悦を最大限に引き出して、味わいたい。