久しぶりに行った老舗っぽいカレー屋さんで、チキンカレーを食べた。昼どきをちょっと過ぎてしまい、いつになく空腹にイライラさせられ、そんな他愛もないことで不機嫌になる自分にげんなりしながらやっとたどり着いたそのカレー屋さんは、まるで何年経っても変わりません、と言わんばかりの佇まいで出迎えてくれた。お子ちゃまだね、と言われるかもしれないけれど、どれだけ大人になってもカレーは大好きで、何回食べても、何日食べ続けても、飽きない。
カレーを待っている間も、後からどんどんとお客さんが入ってくる。そのほとんどがガテン系の男性だ。大盛りを注文している人も多い。こうやって働く大飯食らいの男性を支えているのだと思うと、街のカレー屋さんの役割って大きいなぁ、と今更ながら感じる。カレーは男の空腹を満たし、働くエネルギーを与えてくれる。まるでガソリンのようだ、と感じたのは、比喩だけれど、比喩とも言い切れない。