千と千尋の神隠し

ジブリの4作品が再上映されているということで、週末、映画館で「千と千尋の神隠し」を観た。リアルタイムで観たのが2001年。ということは19年ぶりということになる。

 

もちろん当時も楽しく観た記憶はあるのだけれど、ストーリーは半分頭から抜け落ちている。映画館で涙したという記憶も、ない。けれど周囲から、観たとき高校生?だとしたら、面白さがまだ分からなかったのかもしれないね、と言われ、いまだったらより楽しめるかもしれないと思った。

 

観たら、その感動は想像の遥か上を行っていた。19年も前にこんな作品があって、しかもそれをリアルタイムで楽しんでいたにもかかわらず、それを十分に味わうことなくこれまで生きてきた自分を、ちょっと恥じた。自分を助けてくれた相手を純粋に想う千(千尋)のひたむきさ。正直さ。純粋さ。それに胸を打たれた。彼女がおにぎりを頬張りながら泣くシーンで、彼女と同じように泣いてしまったことは、ちょっと恥ずかしくて、ここに書くだけで他人には言えない。

 

「もののけ姫」はもっと前に観て(自分が記憶している限り、映画館で観た初めての映画じゃないかと思う)、難解でよく分からなかったという記憶しかない。「千と千尋の神隠し」がそうであったように、だったらいまなら楽しめると思うよ、とアドバイスを受けるも、これについてはまだちょっと受け入れられそうにない。大人になって観て、これで万が一楽しめなかったとしたら、自分の感受性は一体どうなっているのよ。そう自分で自分を責めるような状況になるのが怖いのだ。先に、観てないゲド戦記にした方がいいんじゃないか。いや、ここは定番でナウシカか?そんなどうでもいいようなことで頭を悩ませている。