以前は意識して実践していたのにも関わらず、いまはそれほど意識しなくなってしまったものに、「メモ」がある。いわゆる「メモ魔」にあこがれ、本来はそうであるべきだ、自分の頭で記憶できる容量なんてたかがしれているのだから、と思っていた。メモ術に関する本もよく読んだ。その中のいくつかは実際にいまも頭の中にあって活用しているから、無駄ではないことだけは確かだ。だけどいまは、メモをとることに集中まではしていない。無意識に、それなりにとるようになった、と言えば聞こえはいいけれど、飽きたと言った方が実態に即している気がする。
ノートは、普通のもので良い。ずっとキャンパスノートを使っていたけれど、いまはツバメノートが好きで、使っている。罫線はなし。行とかを気にせずラフに自由に書ける感覚が好きである。
1枚のページに、違う内容のものはあまり書かない。余白が余っていても、次のページに書く。
おおよそのルールは、これくらい。あとは「これは書いておくべきか」とかあまり深く考えず、書くようにしている。このメモの書き方がずっと定着しているから、きっとこれが自分に適しているんだろうと思う。
しかし、単なる情報(事実)の備忘録としてだけでなく、クリエイティブなアイデアを出すための、あるいは自分の考えを整理するための、より積極的な意味でのメモを書くまでには、まだ至っていない。そのことに最近気づかされた。飽きている場合ではない。
「知的生産のためのメモ」という言葉が書いてあって、そうだ、本来メモはそれを意識して書くべきだ、いまの自分に足りないことはまさにそれじゃないか、と思った。誰もが自分の表現を見せる「演者」になれて、誰もがそれを応援する「観客」になれるSHOW ROOMは、画期的なエンターテイメントのツールだと思う。その設計の源は、おびただしい量のメモであることが分かる。
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
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