雑草と

雑草をとるのが好きだ。生命力の強い雑草がどんどん延びてくる様子を見ると、「ああ、また延びてる」とうんざりもするのだけれど、同時に、「よし、取る雑草がまた出てきたぞ」と嬉しくも感じられる。言葉では言い表しがたい、なんだか複雑な感情が芽生えるのだ。

 

今日も、昼間、ジョギング終わりに家の周りをぐるりとまわったら、雑草が他の草木やフェンスに絡まって延びていた。つい先日、気づいたところは取ったはずなのに。こうして除草作業の時間が始まった。ゴミ袋も軍手も用意していないから、目立つところだけ簡単に。根元から引っこ抜き、その場に放る。こうしていると、なんだか家のために良いことを率先してしているようで、気分が晴れてくる。

 

雑草だって生きている植物。そうムキにならなくたっていいじゃないの。そんな他人の声が聞こえてくるようだ。こればかりは「気になるからやっている」としか言えない。他人に共感してもらうためにやっているわけではない。ただ、同じように感じている人も、いるとは思っている。