スシロー

「行徳にスシローが来る」その話題はどこで誰から聞いたのだったか。東西線の車窓から外の景色を眺めていたら、行徳駅を過ぎたところでスシローの看板を見つけた。西友のすぐ隣。ここはいい場所ですね、なんて店舗企画担当者になった気分でつぶやいた。

 

妙典にも少し前にスシローができて、その時も大盛り上がりだった。手軽に回転寿司を食べることができる!と。結局は毎日のように混雑している状況にうんざりして、ほとんど行かなかった。

 

今日、美容院で。隣にいたお客さんとマスターとの会話が耳に入った。「妙典のスシローは混んでるから。予約しないと食べられないんですよ」予約しないと回転寿司が食べられないなんていままで想像したこともなかった。誰もがおいしいお寿司を食べられる画期的な食文化だとは思うけれど、それにしたって。周りが思った以上に盛り上がると、それに反比例するように自分は盛り下がる。こういうところが素直じゃないなあと思う。いや、周りに同調しないで自分の好き嫌いを貫くという点では素直なのか。

 

しかし妙典にスシローが来るよりずっと前。車で数分走るけれど、たしか大通り沿いに回転寿司屋があったはずだ、と昔の記憶を手繰り寄せる。まだ私が車を持っていた頃のことだ。あれはなんだっけな。スシローじゃなかった気がするけれど・・・とgoogle mapで探したら、くら寿司だった。独り暮らしで、食生活も、小遣いの使いみちも、とにかく自由だったあの頃に、もっと味わっていればよかったかな、なんて今更後悔した。回転寿司って、ちょっと油断するとすぐ食べすぎて、安いはずなのに高い買い物になるんだよな、なんて言って、いつも自分にブレーキをかけていた。

 

いま、月に1~2回は仕事で行徳、妙典に行っている。たまには行徳のスシローで思いっきり回転寿司を食べるのもいいな。