満席嫌い

気になっていた駅前のカフェに初めて行ってみようと思い、朝、頑張って起きて向かったら、満席で入れなかった。オープンしてから10分後のことだ。あまりの人気具合いに気圧され、ああ、これはしばらく来ることができなさそうだな、と思った。いつ行っても入れない、という「運の悪さ」を割と自分は持っていて、もちろんたまたま空きが多く入れた、なんて日もあるのだろうけれど、こういうときは無理に行こうとしないようにしている。ちょっと傲慢な考えだと思うけれど、自分が行かなくても繁盛しているようだし。

 

ということで、某珈琲店に戻って朝ご飯を食べた。これもちょっと失礼ながら、いつも店の前を通って窓を見るとそれほどお客さんが入っているように見えないことが多かったから、空いているだろうと思ったのだ。祝日の朝、入れたもののそこそこ混んでいて、食べ終わって店を出るころにはほぼ満席になっていた。入るのが30分遅かったらまた入れなかったのかと思うとぞっとする。

 

たぶん人一倍、満席が嫌いな自分だ。食事中であっても満席になると、自分がその満席をつくり出している(嫌な言い方だけれど、「占領している」とも言える)一要因に思えてきて、すぐに退席したくなる。そう言ったら「『いい人』『謙虚な人』ってただ言われたいだけでしょ」と冷めた目で見られそうだけれど、こればかりは本当だから仕方ない。カフェで寛ぐ時間なんていつでも、いくらでも確保できます。早々に退席したところで死にはしません。いくらでも譲ります。

 

そうすると自ずと、満席の可能性が少ない(と感じる)店に足を運ぶことが多くなる。「繁盛していない店と思ってるってことか」なんて反論されそうだ。しかし、これも仕方ない。自分はただ、店に入ること自体にストレスを抱えたくなく、安心して寛ぎたいだけだ。