猫のように

 

日光が直接射し込んでいるドライエリアの床で、猫が寝転んでいる。快適な場所を見つけるということに関しては、猫は本当に感度が高い。腹を上に向けて気持ちよさそうに寝そべっている時など、その腹をわしゃわしゃと撫でたくなる。床のモルタルの冷たさと、太陽光のあたたかさを交互に味わっているようだ。

 

猫のように、ときたま何も考えずに(猫だって本当はいろいろ考えているだろうに)、行きたいところへ行き、休みたい場所で休み、食べたい時に食べ、のんびりとしていられたら、どんなに幸せだろうと思うことがある。本当はそんなにグダグダせず、しゃきっとする自分を目指しているのだと分っているのに。ただ、のんびり気ままな暮らしに一番近い時間を過ごせるのが、ゴールデンウィークの今なのかもしれない。そう思ったら、「猫はいいなあ」とただ羨ましがっているだけの自分が恥ずかしくなってきた。