ラパン

ふと、大学時代に好きで良く聴いていた音楽のことを思い出した。「なんで今更それ?」と言われそうだけれど、当時ラグタイムが大好きだった。クラシックギターのアンサンブルサークルに加入していて、3年生の定期演奏会では、自分で好きな曲を選んで練習し演奏することができた。同級生が皆、洋楽やJPOPや洋楽を選んで楽しむ中、私はスコットジョプリンの「パイナップルラグ」を選んだ。ラグタイムというアメリカ音楽の一ジャンルを知ったのも当時だった。「The Entertainer」は誰もが知っている曲だと思うけれど、それ以外は知らない人も多いだろう。私は「パイナップルラグ」を、愛し、何度も聴いた。きっかけは、スズキの軽自動車「ラパン」のテレビコマーシャルだ。可愛らしい車で、コマーシャルの選曲センスもいいなぁと感動したのを覚えている。

 


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YouTubeサーフィンをしていて、なんとなくラパンのCMにたどり着いたので、曲を聴きながら大学時代をぼんやりと思い返していた。軽快なリズムに乗ってギターを弾いていたあの頃は本当に楽しかった。やろうと思えば自分の力で何でも自由にできた。その自由の素晴らしさは、社会人になり、ある程度の不自由を受け入れることでより鮮明になって自分にのしかかってくる。なんであの頃はあの自由を、もっと「有難いこと」として全力で味わうことをしなかったのだろうか、と悔しくなる。

 

ラパンのコマーシャルを観る度、大学時代の自由な自分を思い出す。まるで羽が生えていてどこへでも飛んでいけるような。口笛を吹いてスキップしながら青空の下の公園を散歩するような。

 

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