思考の枠組み

「他人のことは変えられない。変えられるのは自分だけだ」そのような言葉を聞いて、無理やり他人を変えようと考えるのをやめた。もう何年も前のことだ。

 

例えば、よくしゃべる人と話をしているとき。相手の話が長くて退屈になることは誰にでもあるだろう。そういうとき、退屈している自分の苦痛だけを取り出して、「あぁ、話長いな。退屈していることに気づいてないのかな。そういう相手のことを考えない人って、嫌なんだよな。早く終わらないかな」とイライラするのでは、進歩がない。それであれば、「うわ、すごいしゃべるな。自分にはとてもできない。この人はたくさんのことを伝えられるくらい聡明な人なんだな」と相手をアゲておいて、「聞き上手」な自分であろうとする方が、精神的にも良い。要は、よくしゃべる相手を黙らせようとするのではなく、自分を気持ちよく聞く人間に変えてしまうのだ。

 

思考の枠組みをちょっと変えるだけで、感じ方は変えられる。結果、要らぬストレスに惑わされずに済む。そういう気持ちの切り替えって、大事なんだなと思った。