国立西洋美術館のコルビュジエ展が今日までだということを、昨日知った。最終日できっと混雑するに違いない、ゆっくり観られないに決まっている、と思い、スパッと諦める。早々に行かなかった自分が悪いんだ。混雑が嫌いで、渋滞が嫌いで、行列が嫌い。それを理由に行かないと決めてしまう自分には勉強熱心さが足りない。それだけたくさんの人が足を運んで観てるってことは、自分がそこで何かを学んだとしても、多数の他人と同じことを下にすぎない、そうやって行かなかった自分を正当化する。
代わりに、仕事終わりの午後、サントリー美術館へ。右脳と左脳の両方のアプローチで美術品の美しさを感じる展示。情報を得たうえでそれをなぞるように鑑賞することと、事前情報なく鑑賞すること。その二つを同時に楽しむ。ちょっと難しくて、鑑賞者がたくさんいたので一つ一つ自分のペースで観ることができなかったな。
自分が何かモノを好きだと思うきっかけは、ぱっと見のインスピレーションできれい、と感じる右脳的アプローチと、モノが生まれる背景やコンセプトに共感する左脳的アプローチと、両方あることに気づく。逆に、コンセプトには共感するのだけれど、よくよく見るとそうでもないなぁ、と思うこともあれば、ルックスはいいのだけれど、コンセプトにはあまり共感できないこともある。「これ、好きかも」と思う時の脳には複数の動きかたがあるのだということを、知ることができた。