G:銀座 -Ginza-

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銀座が好きだ、なんて言ったら、なんてオトナな男なんだろう、なんてシブい遊び人なんだろう、なんて思われるかもしれないけれど、それは違う。いわゆる大人の社交場、飲み屋や鮨屋に行きつけているのかというと、そんなことはない(というか、一度も行ったことがない)。そういう大人の街、銀座という楽しみ方は、決してしていない。

 

大きく三つ。

1.行きつけのマッサージ店が、通勤途中である銀座にたまたまあったから

2.それきっかけで銀座に行った時にお気に入りの喫茶店ができたから

3.節目で何か大きめな買い物をする時に行った店が、三越だったから

こういう理由で、たまたま銀座が馴染みのある街になった、に過ぎない。だから行く店以外はあんまり行かないし、道も詳しくはない。でも、人ごみが苦手な自分であっても、銀座は、それほど歩いていて嫌悪感を抱かないんだ。きっと、仮にその高級感が自分にそぐわないにしても、漂っている空気に統一感があって、ちょっと気が引き締まるからだ。

 

銀座といえばこれ。すばらしくおしゃれな文房具がたくさん並ぶ伊東屋は、自分にとって宝箱のような店だ。写真はリニューアルオープン前に訪れたときのもの。階段を昇って何階へ行っても、ずらっと並ぶ文房具の数々に、文房具の無限の可能性を感じた。普段何気なく使っているものに、愛を込めること。それだけで毎日のなにげないことが、楽しく、ワクワクするものになる。そんな文房具との付き合い方を、私は伊東屋から教わった。文房具が好きになったのは、伊東屋のおかげだ。

 

そういえば、先日友人の結婚式に行った後、久しぶりに会った仲間と飲んだ場所が、銀座だった。有楽町とか、日比谷と言ったほうが、近いか。とにかく、その地名が持つイメージとは少し離れた、なかなか庶民的な飲み屋だった。おしゃれな文具屋に、昔ながらの飲み屋。私にとっての銀座とは、全く違う空気が同居している、複雑で面白い街だ。