身体の神秘性

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先月末から1週間ほど、入院していた。脳梗塞。
 
夜中、急に右半身が痺れるような感覚に、驚いた。しばらくうとうとしていたらおさまったので安心したが、朝起きても痺れが続き、力が入らず、歩きづらかったので、これはまずいと思った。朝一で自宅近くの病院までなんとか歩いて行き、事情を説明し、みてもらったら、脳梗塞の疑いがあるということで、大きな病院に救急搬送。主治医に「椎骨動脈解離による脳梗塞」と診断され、入院した。気持ち的には元気だったし、それほど深刻なところまではイメージできず楽観視していたものの、半身が動かしづらく、また活舌も悪くなっていて、それはつらかった。手術はいらず、入院中はMRI検査とエコー検査とリハビリ、それ以外は血をさらさらにする薬を飲みながら安静にしていた。
 
首を通っている椎骨動脈が何かの拍子に裂けて?血液が詰まった状態。急に首を振ったときとか、ぶつかったときとか、整体とか、そういう外的要因で比較的若くてもかかる可能性がある病気のよう。偏食とか生活習慣による要因もゼロではないのだろうけれど、それほど心配することではないとのことだった。ただこれを機に食生活の見直しを心掛ける。
 
振り返ると、半身が痺れる数週間前から首筋から後頭部にかけての痛みはあった。しかし、寝違えたような、耐えられるレベルの痛みで、また数年前、激しい頭痛で病院に行って検査したが何事もなく「ストレスか何かではないでしょうか」と言われたこともあって、そのままにしていた。その痛みが動脈解離によるものだと思うと、ほんのちょっとの違和感を見逃さないことが大事なのだと実感した。数年健康診断を行っていなかったという後ろめたさもあったけれど、通常健康診断では行わないMRI検査でないと血管のことまでは分からないと知り、健康診断による早期発見も現実的には難しいよなぁとも思った。
 
今回気づいたのは、自分の身体の神秘性。なんとかして生きようと自然治癒力がはたらく。脳の血管が損傷で細くなったら、それを補うように新たな血管が生まれたりもするのだとか。37年間、「自分は健康だから」という自負から、「身体に対して敬意を持ち、気を遣う」という姿勢をおそろかにしていた。替えがきかないこの身体を、大切にしようと思った。