夜を守る

池袋ウエストゲートパークでおなじみ(ぼくはIWGPは観てないのでわかりませんが)の石田衣良さん。

「プロ論2」(徳間書店)で彼の言葉を聞いて、また、バラエティ番組とかでもたまにでる彼を見て、徐々に興味を持つようになった。

もともと会社員だったそうですが、「会社に頼ろうとか、そういう気持ちは全くなくて、嫌ならいつでも辞めて次の会社を見つければいいと思っていました。(中略)全員Tシャツで働いてるのに一人だけネクタイ締めて行ったりして(笑)」(「プロ論2」抜粋)というほどのあまのじゃく。そんな彼に興味をもったのがきっかけで、彼の本を読んでみようと思いました。



夜を守る

夜を守る

価格:650円(税込、送料別)


「夜を守る」 石田衣良 双葉文庫



場所は上野・アメ横。昼間はレンタルビデオ屋でアルバイトをしている川瀬繁(通称「アポロ」)。しかし夜になると、彼は退屈なアルバイターから、本当の自分に生まれ変わる。夜のアメ横で、仲間の「サモハン」、「ヤクショ」らとつるむ。そこに、児童更生院で過ごす「天才」ことユキオが加わり、4人でガーディアンとして夜のアメ横の治安を守る。

退屈な昼間の生活から逃れられるひと時。義務ではなく、誰からの命令でもなく、自分自身の達成感のため・・・それだけのために愛するアメ横を見守る彼らの前に、様々な問題が立ちはだかる。昼間は住宅展示場で働きながらも、夜は娼婦として身を売る女性。シンナー中毒で引きこもりの彼を助けようとする人気ナンバーワンキャバ嬢。悪質な嫌がらせに悩むヤクザ軍団。大会を目前に突然失踪した相棒を探すダンサー。そして、かつてアメ横で起こった通り魔事件の犯人を追う被害者家族・・・・


それぞれの問題を4人で協力しながら解決していく青春ミステリー。読み終わって非常にスッキリしました。


ぼくは「アポロ」が好きだな。「サモハン」も好きだけど。リーダー格でみんなから慕われるんだけど、決して自分で自分を誇示することなく、かつみんなに気を遣う。自分のことよりまず仲間のことを想う。そんなアポロを心からカッコいいと思う。

特に最後の「アメ横通り魔事件」の犯人追跡は圧巻。4人の活躍で一人の老人を救う様は痛快であります。


この本を読んで、まだ読んでないIWGPも近いうち読もうと思った。面白いって評判だし。