子育て

幼馴染に久しぶりに会った。4人の男の子を育てる母である彼女は、昔から小柄でありながらもパワフルで、今日も軽快なトークがさえわたっていた。4月から高校生になった長男を案じている彼女は頼りになる母親そのものだった。毎日の弁当をどうするのかとか、そんな話を聞いていると、自分が高校生の時、親に弁当をつくってもらっていたことを思い出して泣けてくる。当時はそれが当たり前だ、くらいの態度をとっていなかっただろうか。子供の頃は気づかなくても、大人になってそっちの立場に近くなってから、親が子に対して気遣っていることを知る。

 

小学生の時。家の近くの公園で友達と遊ぶだけでは飽き足らず、少し離れた場所にある沼に釣りに行ったり、いま考えると結構「親は心配するだろうな」と思うようなことをたくさんしてきた。では子供があまり遠くへ行かないように監視するのが親として適切かというと、それも違う気がする。子供の成長を見守る親が、常に不安や心配と戦っているのだと思うと、子育ての大変さ、苦しさを、感じずにはいられない。久しぶりに幼馴染と会って、そんなことを考えた。