シーズン9 第6話「暴発」
右京が正義を貫いて、社会や警察組織の不条理を正そうとする。それが相棒の醍醐味だとすると、その醍醐味が凝縮されているストーリーだと思う。麻薬捜査のために組織に潜入する捜査官。その捜査官の無念を晴らすために、実際とは異なる内容で送検しようとする警察と、正しく送検すべきと主張する右京とが、はげしくぶつかる。
「真実をつきとめることに、『もうこれでいい』ということはありません」
「罪をとりかえて償うことなど、決してできない。僕はいまでもそう思っています」
「納得いきませんか」「わからん」どちらが良いのか、伊丹でさえわからない。自分も、「まぁまぁ、右京さんも正論ばかり言ってないで」と思う気持ちと、「右京さんが絶対的に正しい。そうあるべき」という気持ちとが自分の中でせめぎ合う。