バブカ

自宅近くのパン屋のパンがおいしくて好きだ。多少偏見はあるだろうけれど、なんだか気取っていなくて、特別なパンではなく普段のためのパンをつくっている、といった感じが良い。

 

クリームパン、エクレア、ハムマヨパン、パンオショコラ、ツナサンド、玉子サンド。好きなパンはたくさんあるけれど、最近特にお気に入りなのが、バブカだ。

 

祖母を意味するポーランド語が語源と言われるこのバブカ、なんでもニューヨークでは人気のスイーツらしい。チョコとシナモンが入っていて、決して奇をてらったものではなく普通のパンなのだけれど、ふわふわで、甘さがあって、美味しい。スイーツとしてでなく、朝食として食べるのが、最近習慣になりつつある。庶民的で古典的、おばあちゃんのつくる質素な味で飽きが来ない、といったらこじつけだろうか。

 

「バブカ」という名前を見て、脳内で何かが反応した。最後の「カ」の語感がロシア語をなんとなく想起させる。頭に浮かんだのはケイトブッシュの「バブーシュカ」。LUNA SEAが初期の頃、ライブのオープニングのSEで流していたという話を聞いたことがあって、聴いてみたらその不思議な印象の曲にくぎ付けになった。その時に「バブーシュカ」という言葉がインプットされ、パン屋でそれと繋がった。特に意味はないけれど。