鳥の目

リフォームの打合せでクライアントのお宅へ。一緒に行った設計のスタッフが事前に素案を出していて、その詳細の説明とそれに対する要望の確認、現地状況チェックが主な目的。正直、設計スタッフが主に説明を行い、自分が主導権を持って説明をすることはほとんどない。そう思っていた。打合せが終わる直前までは。

 

違った。もちろん要望のヒアリングは設計スタッフが主に行うけれど、自分は別の視点で、進めるべき話があった。具体的な設計のことではなく、リフォームというひとつのプロジェクトをお互いに安心して、安全に進めるための取り決め、契約についてのことだ。そのことをすっかり忘れていたことに気づいたのは、打合せをほぼ終えて、次回までにこちらが対応することの最終確認をしていたときだった。

 

打合せのすべての内容について、自分が主体的になる必要はないのかもしれない。けれど、コーディネーターという役割をもつ自分が今日提示しなければならないことはなにか?重要なことを忘れていないだろうか?それを点検するという作業を、おろそかにしてはいけないと思った。もっとプロジェクトを鳥の目で見て、いまこのタイミングではどの話をする必要があるのかを確かめること。もし話が停滞していたり、違う方向に行っていたりしたら、きちんと軌道修正すること。その視点をもって仕事に取り組むべきだということを、もっと意識する。