ポストカード

ポストカードが好きだ。きれいな写真や絵が描いてあるハガキに、一言二言書いて、贈る。なんか女々しいような気がして、堂々と言うのが恥ずかしいという気持ちもあるのだけれど、その「手紙を書く」という行為が、好きなのだ。

 

 

気になっていた神楽坂のギャラリーが少し遠くに移転することになったので、移転する前に立ち寄った。そのときに開催していた絵画展が、面白かった。自分より年下であろう女性が、真剣に絵と向き合っている。偶然その日はその作家さんの在廊日で、つくり手さんに直接作品について聞いたり、感想を言ったりすることができた。なかなかない経験に、しびれた。

 

特に、ボールペン一本で書いたという絵には、立体感というか、躍動感というか、疾走感というか、そこまで言っても決して大げさではない、でもうまく言葉で表現しづらい何かがあった。自分は一生努力しても描けないであろう絵を、描くのに時間はかかると言っていたけれど、スラスラと描いてしまう。それで見た人の心をグンと動かす力があるんだから、本当にすごいと思う。女性4人組による個展で、4人それぞれの絵の独特な世界を味わい、何枚かポストカードを手に取った。こういう人たちには、頑張って、作品を評価されるようでいてほしい。

 

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森藤絢香

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相模湖にある古家ギャラリーに、久しぶりに行った。蔵書票をつくってくれた作家さんの絵葉書展があって。

 

四季の花を並べた絵葉書展。それぞれ絵は消しゴム印で一枚一枚ていねいにつくっている。何だろう、この心が落ち着くような不思議な感覚になる絵は。その絵にまつわるストーリーを少しだけ教えてもらうのだけれど、そういうストーリーが、自分のストーリーと重なる面白さがあるのかもしれない。自分も幼少期、家の前の庭でこの花を見たわずかな記憶があるなぁ、とか。この絵葉書に何を書いて、誰に贈ろうか、と考えるだけで、楽しい。

 

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久奈屋

hisanaya.net

 

 

ポストカードの魅力を再認識するここ最近だ。