休日。仕事がうまくいかなくてどうしよう・・・と放心状態の時や、あんまり仕事について考えたくない時、のんべんだらりと過ごしすぎて明日何もできなさそうで怖いサザエさん症候群の状態の時、などなど。まさに今日がそうだったのだけれど、こういうときに自然と足が向かうのが、本八幡であって、社会人1年生の時の青い自分を育ててくれたマンションの前に立って、窓から漏れる灯りを眺めながら、初心にかえるんだ。この行動、傍から見たらかなり怪しい奴の行動だ。
今夜はどこでご飯を食べよう。そうだ、あのパスタ屋はここしばらく行ってなかったな。そう思って久しぶりに行った店が休みだったので、ちょっと運動の意味も込めて本八幡の夜の街を歩き回ってみる。飲み食いするには困らない、賑やかな街なんだよな。でも、こういう時は、あんまり行ったことのない店に勇気を出して行ってみる、ということができなくて、結局は一度は行ったことがある店になってしまう。満面の笑みで迎えてくれる店員さんが印象的なダイニングに、結局はたどり着いた。時間は21時半を過ぎていたかな。
本を読んでいて浮かないことが、自分にとって入りやすい店の条件で、だから、仕事終わりのサラリーマンがガハハと大笑いしながらビールをがぶ飲みしているような大衆居酒屋は、どうも入る気にならない。雰囲気が嫌いとかそういうのではないし、自分だって仲間と一緒なら平気で入れるけれど、ひとりで入る勇気はない。でも、飲んでる人、楽しそうだなぁ。賑やかな店の前を通り過ぎるときにちょっと寂しさを感じ、「あっこういうとき、一緒に話しながら飲める仲間がいると楽しいんだろうなぁ」と思った。ひとりの時間が好きといっても、限界がある。
私の場合、そこで出会う人間がきっかけで、その店が好きになることが多い。おいしいおいしくないはそれほど重要ではない(だいたい、おいしいに決まっている)。今夜も、バーニャカウダの野菜を丁寧に説明してくれる店員さんと、帰り際、ちゃんと見えてるのか心配になるくらい目を細くして微笑みながら見送ってくれる店員さんに、癒された。こういうストーリーに元気をもらうというのは、仲間と一緒にしゃべって飲むときとはまた違う、ひとりならではの楽しみ方なんだな、と思う。