月のうた

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今日が皆既月食であることを、yahooニュースでさっき知った。天気が悪いから関東では見えないかもしれないとか・・・そんなの、ニュースで知る前から、空を見上げて思っていたよ。

 

(2時間前)

 

行きつけのダイニングでご飯。このお店は、シェフが丁寧につくってくれたものを味わえる、数少ないお気に入りのお店だ。ちょっと久しぶりになったけれど、居心地の良さは相変わらずだ。

 

こういう時に、本を読みたくなる。今日は、「月のうた」という本を読む。しばらく前に本屋でみて、タイトルのスッキリ感と、泣ける、という解説文に誘われて、買った。

 

月のうた (ポプラ文庫)

月のうた (ポプラ文庫)

 

 

章立てで読み手が変わるという構成。淡々と進みながらも、「あれっ」と思わせる場面がところどころで登場する。どう収束していくのか、楽しみだ。

 

(1週間前)

 

ちょっと体調を崩した。医者に行っていないので原因はわからないが、下痢がひどかったので、まぁ変なものでも食べたのだろう。前の晩に、大仕事の前哨戦としてラーメンを2杯食べたのがいけなかったのだろう。もっというと、そのさらに前日の夜、息抜きのために事務所を抜け出して行ったパスタ屋で食べた牡蠣が、なにか悪さをしたのだろう。

 

そんなことがあって休日を「うぅうぅ~」と唸りながら寝込んで過ごし、食に対する自分の鈍感さを思い知ることになる。もはやジャンクフードだって胃袋に入れば一緒だ、なんて強気なことを言っている場合ではない。食べるものがその人をつくる、とよく言うけれど、それを否定してまでガツガツ食べるほど自分は強靭じゃないんだから、そろそろそういうのは卒業しようよ、と思った。

 

(2時間前)

 

シェフお手製のポークカレーは、ただのカレーじゃない。ゴリゴリのポークに野菜もたっぷり。炊き込みご飯も嬉しい。なにも店でお金払って食べよ、と言うつもりはないが、こうして人の手でつくられたものを、ゆっくり、味わって食べるということを、いままで以上に大切にしたい。ラーメンは、しばらくは、いいや。

 

(6時間前)

 

竣工済みコーポラで恒例のお花見会があり、おじゃましてきた。豪華な桜並木に沿って佇むそのコーポラは、入居者同士も仲がよく、こうして集まる機会を設けている。花見とは名ばかりで、普段から目の前の桜を見ているものだから、並木道にシートを広げて、とするのではなく、中庭に椅子とテーブルを並べてのんびり、といった感じだ。その潔さが、面白い。

 

10棟ほど、管理組合運営のサポートをさせてもらっているが、こうやって交流を図れる機会があると、本当に嬉しい。幸せな仕事をさせてもらえているな、と感じる。入居者お手製の料理と、淹れたてのコーヒーが、美味しかった。

 

「そろそろお開きにしますか。天気も悪くなってきたし」明日はあまり天気が良くないらしい。天気の良いうちに、お花見会ができて良かった。

 

(2時間前)

 

店を出て、「月のうた」がどう進展していくのかを考えながら、THE  YELLOW MONOKEYの「月の歌」を口ずさむ。そもそも、この曲が重なったことも、この本を衝動買いした理由の一つだったんだ。

 

白く光る 言葉もなく まるで僕を哀れむように

はるか彼方 僕の願いは どうせ届くはずもないだろう

そんな事 思っては 月の歌唄う

THE YELLOW MONKEY 「月の歌」)

 

空を見上げるも、月は見えない。そうだ、今夜から明日にかけて天気良くないんだった。なんだよ、面白くないなぁ、なんて思いながら、家に着いた。皆既月食であることを最初から知っていたら、もうちょっと頑張って、赤く光る月を探したのに。

 

だから時折赤く光る 月に僕は怯えるのだろう

THE YELLOW MONKEY 「月の歌」)