C:クラシックギター -classic guitar-

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大学時代から、お世話になっている。大学時代の、数々の楽しい思い出を私に運んでくれた、立役者といってもいい。ただでさえ、友達作りがヘタな自分。もし彼と出会わなかったとしたら、根暗な大学生活を送っていたに違いない。初めて部室の門を叩いたときのあの勇気が、当時の私にあってよかったと思う。門を開けたとたん視界に飛び込んできた、先輩がテレビゲームに熱中している光景に、拍子抜けしたのも、いまとなってはいい思い出。

 

 

クラシックギターで弾くといったらこれ、という王道の曲を、誰からともなく教えてもらって知った。「禁じられた遊び」というフランス映画で使われているらしいその曲は、右手は4本の指を交互にまんべんなく使う、非常に難しい指使い。しかし、それができなければギターアンサンブルの名は名乗れん!とばかりに、練習していたのを思い出す。4年生の時だったか、インターンシップで訪れた大阪は箕面市で、おじいちゃんおばあちゃんがたの前で披露する機会に恵まれ、たどたどしくも演奏した時のビミョーな反応が、いまのぼくを確実に形作っているのだろう。

 

 

一方、シンプルで、比較的簡単にでき、かつ、リズミカルに弾くのは結構難しい、というのが、LUNA SEAの「SHINE」。アコギ譜をずいぶん昔に買って以来、この曲ばっか練習している。松浦弥太郎さんが、何十年スパンで確実に弾けるように練習する、と言っていたように、一応一通り弾ける、というレベルではダメで、もう誰が聞いても非の打ち所がない、達人レベルまで行けるように、時間をかけて練習したいなぁと、思う。

 

 

大学時代は彼を抱えて1年に一度、浦和の舞台で緊張しながら演奏会を行った。特に思い出に残っているのが、4年の時の、つまりは最後の定期演奏会での、第九である。王道過ぎて逆に選曲しないだろうと思うくらいの曲を持ってきた、プロかと思うくらい上手い仲間Yは、きっと確信犯に違いない。クラシックギターのように音が伸びない楽器で演奏しても、迫力が出ないんじゃないか、あれは合唱があるからこそすごいんじゃないか、なんて最初は思ったけれど、練習していくうちにその奥深さに触れ、徐々に飲み込まれていった。それなりに達成感の残る演奏が出来たと思う。だから、youtubeで、街中で突然第九の演奏が始まるフラッシュモブの映像を見たりすると、第九の迫力に気圧されるのと同時に、大学時代の、定期演奏会の心地よい緊張感を思い出すんだ。