再起動

土曜日。


昨日は会社でちょっと遅めの歓迎会。


新しくこの部署に異動してきたぼく他3人への歓迎会だそうです。



久しぶりにビールいっぱい飲んで酔っ払った。


去年もそういった記憶があるけど、今年はとくに勝負の年。


結果のこさなかったらシャレにならない。


大手デベロッパーの対応もたっぷり控えてます。


その代わり、実績も残る、勉強になる一年。


がんばろ。









今日は昨日のアルコールが響き、昼過ぎまで寝る。


午後もサティにいつもの買い物に行くくらいで、特にどこへも行かず。






夕方。



何気なく見ていたミクシィ。




やけに盛り上がってるコミュニティ。



それを眺めながら、ふと今日が5月29日であることに気づく。



そう、今日は彼らの21歳の誕生日。




急に我にかえり、パソコンで彼らの公式HPへ急ぐ。







暗闇にたたずむ濃い赤の高級ソファ。


「REBOOT」





ついに来た。


ちょっと前、週刊誌でそれを予期したかのような記事がでて、周囲を驚かせた。


でも、いわゆる「ガセネタ」にも慣れている彼らのファンは、正式性のない憶測には決して踊らされない。


逆に言うと、そんな「ガセネタ」も含めて話題になるほどのビッグバンドであった、ということだろう。



もちろん、そのネタの出どころはともかく、ぼくもそんな一週刊誌の記事にいちいち反応しない。


誰もが「彼らのオフィシャルな言葉」のみを信憑性のある言葉ととらえていたから、それ以降、そんなに無駄な期待も膨らむことはなかっただろう。


しかし今日。


5月29日。



それは「彼らのオフィシャルな言葉」として発表された。





相変わらず彼ららしい、単語一文字での表現。




説明は一切なし。




まるで、そこから意味を汲んでくれと言わんばかり。





かつてのぼくたちは、その贅肉のないメッセージから、彼らの意図することを必死になってあれこれ思案していた。



そしてそれは、様々な結果をもたらしてきた。


10周年を記念するライブアルバムや野外ライブのタイトルだったり、一夜限りの復活ライブのタイトルだったり。




しかし今日、彼らが示したメッセージの意味は、誰が解釈しても一つの明白な結論がでるであろう単語であった。




REBOOT=再起動





これはもう期待しないほうがおかしい。




大げさでなく、今夜は眠れそうにない。





思い起こせば、もう10年前になる。




東京ドームで、彼らの最後を見届けたあの夜。


初めて生でみた彼らの演奏に、心底酔ったあの夜。


「RA−SE−N」のギターソロで、彼と一緒に昇天したあの夜。


「TONIGHT」のリフに、自分の魂を一体化させたあの夜。


「MOTHER」の宇宙音に、ひざが抜けたあの夜。


「LOVE SONG」の最後の大合唱の神聖さに、心臓が震えたあの夜。





その夜を最後に、ぼくと彼らとの時計は止まったままになっている。





長いこと電池切れだったその時計を、ようやく電池交換するときがきた。





大学時代、彼らの大ファンであることをアピールし、ギターアンサンブルではいろんなことに挑戦した。



合宿では、彼らの魅力を仲間に寝ずに訴えた(気がする)。



彼らの曲を覚えるべく、バンドスコアを買ってはクラギ抱えてにらめっこをしていた。






高校時代。



剣道部で厳しい練習を毎日のように続けていたぼくにとっての、部活以外の唯一の青春。


当時、「新曲はCDで発売日に買って初めて聴く」を自分ルールとしていたぼくは、発売日前にテレビ出演していた時も、トークだけ見て演奏部分は録画して聴かずにいた。



CDで初めて聴いて、彼らの生んだ音を体中に染み込ませてたあの頃。


その要領で「LOVE SONG」を買うも、その直前に「終幕」を知り、聴いたときに涙を流したあの頃。




あの頃の青春を脳に刻んだまま、時計が止まって10年。





その間、ぼくは大学を卒業し、ゼネコンの営業マンとして社会人生活を送っている。






彼らとの時計が止まったのをきっかけに、ほとんどCDを買わなくなり、今ではほとんどCDは持ってない。



「新曲がでる期待」と「新曲を初めて聴くときの興奮」。




そんな小さな楽しみを抱えていたあの頃の喜びは、今はない。




彼らとの時計が止まって以来、ぼくの脳は退化してしまった。



そして今日、退化した脳が猛スピードで覚醒し、あの頃の青春に一気にタイムスリップする感覚を覚えた。



ひょっとしてぼくの脳は若返ったのか?



いや、もしかしたら退化すらしていなかったのかもしれない。




就職して、仕事漬けの毎日で、彼らから受け取る興奮を忘れかけていたぼく。




それでも、学生時代の青春を忘れない、大人げない少年のような大人でありたいと思うぼく。


そんな忘れかけていた青春を再び自分の体内に染み込ませるチャンスが来た。





LUNA SEA REBOOT




ぼくはあなた達の再起動を心から歓迎します。