ぼくが読んだ本を紹介する読書カテゴリ。
ここ最近になってから、小説も読むようになりました。
きっかけは村上春樹の1Q84かな。
ブック3がついに発売となったため、今日買って読み始めました。
なかなか内容の濃いストーリーで、こちらは読むのに時間がかかりそう。
で、今回はこちらを紹介します。
湊かなえ「告白」 双葉文庫
今更ですが。
あらすじを見て、面白そうだと思って文庫本を買いました。
簡単に言うと・・・
中学校の教師、森口の一人娘である愛美が学校でプールに落ちて死んでしまう。森口はホームルームで生徒の前で、「愛美は事故死ではなく、このクラスの生徒に殺された」と言い出す。
というすごい話。
そのあと、語り手がクラスメイト、犯人の家族、犯人へと変わり、さまざまな角度から事件の全貌が明らかになっていく。
・・・こういうのは言葉で説明しちゃいけないな。
とにかく人一倍本を読むのに時間がかかるぼくですが、なんと半日で読んでしまいました。
それくらい惹き付けられるものがある、というか、考えさせられるものがある、というか。
読み終わった後、現実問題を考えるとありえないようでゾッとするんだけど、オチには、「そんな結末もアリなのかな」と妙に納得してしまう。
とにかく衝撃的なオチでした。
特に心に残るのが、犯人Bとその母親。
よかれと思ってとった母親の行動が、実は逆に犯人Bを苦しめている。
犯人Bの言動一つ一つを、母親が別の方向に解釈してしまい、それが犯人Bを苦しめてしまう。
決して愉快な話ではなく、あんまり何度も読みたくないようなストーリーですが、でも「緻密に作りこまれた復讐」という一本芯の通ったテーマが関心を抱かせ、つい何度もページをめくってしまいます。
緻密に作りこまれた復讐劇。
ぜひ読んでみてください。