少年と犬

美容院へ。いつもとまるで変わらないマスターとの会話によって、世界はいつも通り進んでいることを実感する。過ぎし方は多少変わっても、心持ちは変わらない。変えなくて良いのだと思うと、安心できる。いつも通りであると安心したいから、定期的にここに来るのかもしれない。

 

前回マスターに薦められた本を、いま読んでいる。犬を中心に進むストーリー。「男と犬」を読み終えたばかりで、こんな報われない終わり方なのか、と驚いたけれど、「泥棒と犬」で別の登場人物視点で続き、ほっとする。守り神たる犬は男を救えないまま終わるのか?拾った犬に愛情を注ぎ、金を積まれても断固として譲らない男の姿勢から、「ラッシュライフ」の豊田を思い出す。

 

【第163回 直木賞受賞作】少年と犬 (文春e-book)

【第163回 直木賞受賞作】少年と犬 (文春e-book)

  • 作者:馳 星周
  • 発売日: 2020/05/15
  • メディア: Kindle版
 

  

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)