命を再度吹き込むということ

新しくモノを買うということよりも、いまあるものを大切に、直しながら使うということに、いまは興味がある。せっかくの臨時収入、なにか有意義なことに使いたいなぁと考えて思い浮かんだのが、傷ついてしまったものを回復させること、一度途絶えた命を再度吹き込むことだった。

 

 

履き心地がすごくよくて、気に入っているスニーカーがある。素材感もよくて、ただカジュアルなのとは違う雰囲気がお気に入りだ。初代を買ったのはもう2年くらい前か?それ以上か?

 

しかし、履き続けていたらそれは劣化もする。ラバーソールについには穴があき、雨水が入ってくるようになった。あぁ、とその瞬間は落ち込んだのだけれど、修理するという機会を得たのだというように気持ちを切り替えた瞬間に、気分が晴れた。四代目を買ったとき店員さんに「古くなったらソールの張替えも承ります」と言われ、その手があったか、と手を叩いたのだった。

 

ラバーソールに穴があいてしまった初代と二代目をお店に持っていく。若いお兄さんにてきぱきと案内され、あっという間に手続きは終わった。納期は40日後。ちょっと時間はかかるけれど、その待つ時間がまた楽しみでもあるのだ。

 

 

もうひとつ、命を吹き込みたいと思っているものがある。大学時代に買った思い出の腕時計だ。デザインが好きで、いま眺めても楽しめるのだけれど、充電式のその電池がダメになってしまい、充電しても動かなくなってしまった。それで使わなくなってしばらく経つ。

 

そんな彼をよみがえらせたいと、ふいに思った。修理方法は、不明。そもそも、もう販売していないので名前で検索しても出てこない。「WALG」(win a losing game/逆転勝ち)という名の、剣をモチーフにしたリコーエレメックスの時計、といったら、分かる方は分かるでしょうか。この時計の修理方法も、それにいくらかかるのかも分からないけれど、直して、これを腕にはめてワクワクしながら大学生活を楽しんだあの頃に、気持ちだけでも戻りたい。