変わることと変わらないこと

f:id:bibbidi-bobbidi-do:20141108224513j:plain

電車内にて。目の前に立っていたのは女子高生、もしくは女子中学生数人組。聞こえてくるその会話の、とにかく口が悪くて、びっくりした。担任の先生の悪口なのか、内容は、よく聞こうとしてなかったから覚えていないけれど、とても文字にできないような汚い言葉を平然と笑いながら言い合っている。それを聞いて(というか聞こえて)、おいおい、もっと言葉を選んでしゃべってくれよ、と思いながら、気分が悪くなってきた。と、思ったけれど、まぁ自分もそこまで偉そうに言えたものじゃないか、中高生当時はきっと汚い言葉で友達としゃべりあっていたんだろう、とも思う。

 

 

夜は、大学時代の仲間と秋葉原で飲み会。「昔から変わらないねぇ」「それどころか、若くなってないか」なんて言葉が飛び交う。最近はすぐに酔うようになった、それこそ大学時代の方がたくさん飲んでた、なんていう先輩がいたり、吉野家で牛丼食べようと思ったら食べきれなくてびっくりした、なんていう同級生がいたり。みんな、身体は確実に変わっている。それでも、1個だけ激辛が混ざってるロシアンシューを頼んで1個づつ順番にとって、全員で一緒に食べて誰があたった、なんて楽しんだり、やってることは大して変わらない、気もする。女子高生の口の汚さを指摘して大人ぶってる場合じゃない。自分も、さほど変わらないんだ、きっと。

 

 

秋葉原に向かう前まで、時間がたくさんあった。気軽に手紙を書く事に憧れ、銀座の伊東屋でそえぶみ箋を買ったり、中目黒のカウブックスへ行ったり、そこで衝動買いした本をすぐに読みたくてそのあとすぐ喫茶店に入ったり。本を通して知った人をかっこいいと思うと、その人やその人の行動に少しでも近づきたい、とすぐに真似をする。

 

それにしても、カウブックスは衝撃的だった。ここで見送ったら次いつ出会えるかわからないようなマニアックな本がぎっしりと並ぶ。その静かな本棚と、絶えず流れる電光掲示板の組み合わせがカオス。日記は気負わず、面白おかしくしようなんて思わず、自然体で書けばいいんだ、と思わせてくれるような横尾忠則さんの「8時起床、晴。」と、大学時代に少しかじったものの、結局どういう人なのか全く覚えていない、「バックミンスター・フラーの宇宙学校」を、勇気を出して、買う。店員さんが丁寧に包装してくれる、その包み紙には、谷川俊太郎さんの言葉が。やっぱり、心に残るような仕事をする美しい人は、何かが違う、と思う。

 

  

バックミンスター・フラーの宇宙学校

バックミンスター・フラーの宇宙学校