かつてクレーンの教習所だったその場所には、鉄骨の大きな倉庫がある。これを利用して、複数のカフェやレストラン、物販店が並んでいる。少し離れたところにある事務所棟には、センスの良い雑貨屋と古本屋。何を買おう、という目的がなくても、行きたいと思える店だ。
鉄骨の梁がむきだしの倉庫の古さと、そこに集う店の商品の新しさが、調和していて違和感がない。クレーン教習所跡地利用としての複合施設というアイデアが、まず面白いと思った。それを熊谷で(と言ってもこの間まで江南町だったところで、熊谷と表現するのも違和感があるけれど)やってしまうという企画力がすごいと思った。
「さあ、寄ってらっしゃい」という暑苦しい感じが一切ない。ゆったりとした時間が流れる店内で、ゆっくり楽しめた。雑貨屋と古本屋は、良かったな。来なければ出会えなかったであろうものに、出会えた。
アイデアは、すごく良い。需要もある。これに加えて、ビジネスとして持続可能であること。10年後20年後にも、そこで価値を与え続けているだろうという期待が持てること。それが自分にとっての良い企画の条件であり、そうであるためにどうしたら良いかという戦略に興味がある。NEW LANDのエネルギーを、企画力を、発信力を、センスを、接客を、仕事の参考にしたい。