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人生を背負う

電車内にて。

 

隣に立っていたのは、小さい子を背負った若いお母さん。この時間、比較的すいていることが多い東横線だが、心なしかすこし混んでいた。

 

そのお母さんの背中で、小さい子が何て言っていたか、その言葉は聞いていなかったのだけれど、なにやら目の前のお母さんに話しかけたらしく、それに対してお母さんが答える。その言葉だけが、耳に入った。

 

「これはね、あなたの人生を背負っているのよ。おもちゃじゃないのよ」

 

子供は、たぶんおんぶひものことを聞いたのだと思う。それにしても、この答えは、すごいな、的を射ているし、正しいし、深いなぁ、と、ボーッと過ごしがちな電車内で、頭が晴れたような感覚を覚えた。

 

そうか、母は、子供の人生を、ひとりの人間の人生を、背負っているんだ。偉大だなぁ。