松浦弥太郎さんの「50歳からはこんなふうに」を読んだ。私はまだ50歳にはなっていないけれど、50歳という節目を経てどのように自分をアップデートしていくか、という問いへの様々な回答があって、勉強になる。同じように自分も(彼とまったく同じことをしようというのではなくて)、自らを日々成長させていけるように、たとえ小さなことであっても良いから、「こういう局面ではこうする」「このことを意識して行動する」というものを持ち続けていきたい。
「ストレッチの効用」という話がある。体が硬い(と思い込んでいた)自身に別れを告げようと一念発起し、パーソナルトレーナーに頼んでストレッチをするようになり、感動したのだという。私もここ最近、それまで日課であったジョギングが2~3日に一回になり、週に1回になり、と徐々に日課ではなくなりつつあり、その代わり、夜寝る前にストレッチをするようになった。その日走れなかった自分の帳尻を合わせるように、前屈して数十秒、体の痛みを味わいながら深呼吸をする。痛いけれど気持ち良い。本当に複雑な体感だ。
痛いから本当は嫌なのに、筋肉がぐーんと延びていく感覚に身を預けていると、不思議と気持ちが軽くなる。パーソナルトレーナーはいないけれど、松浦弥太郎さんのように、自分の体をメンテナンスしつつ可動域を広げていくプロセスを味わうことに喜びを感じている。