銀婚式

「自分が信じてきた愛情を、法律なんかで裁きたくなかったのかもしれません」当事者双方のトラブルを、公平な形で解決させるための手段が法律だと私は思っていた。双方が100%納得するようなことはないにしても、どうにか落としどころを見出して、一旦は「解決した」という結論へとたどりつかせる。

 

その法律によって厳然と決着させることを、心の中では望まないようなトラブルがある。そのことを今日、相棒のバックナンバーを観て知った。人間とはそういうものであるからこそ、永遠に解決しないといった悶々とした状態から抜け出させるために法律はある、とも言えるのかもしれないけれど。

 

Season16 第3話「銀婚式」

 

大手商社の専務・瀬川の家に灯油がまかれる騒ぎがあり、右京と亘がかけつけると、ちょうど瀬川の妻・楓が車椅子で坂道から滑り落ちてしまうという事故が起きていた。右京と亘は、車椅子に細工がされていて、瀬川が楓を殺そうとしていることを疑う。

 

銀婚式を控えていた夫婦がある出来事をきっかけに、疑い、殺害を謀るような事態に発展していく。瀬川の隠し事を知ったときの楓のことを想像すると心が痛い。私は最後の最後まで、ミスリードに完全に乗ってしまったのが悔しい。