絞ること

何かを長く続けるということを、自分の一つの強みとしてきた。続けることでしか得られないものが必ずあるはずだからだ。続けていれば感じることができた達成感を、やめてしまうことで味わえなくなる。それではもったいない、と。

 

そして、その「続けること」は、一つより二つ、二つより三つ、と多い方が良いとも思っていた。楽しみがたくさんできるし、続けることで得られる喜びも増える。ただこの「続けていることは複数あった方が良い」という考えが、いま変わりつつある。

 

長く続けていることの一つに、このブログが挙げられる。毎日は無理だけれど、毎週末ならできそうだと思い、週末限定で毎週必ず更新することを目標に、書き続けてきた。それが気がつくとここ最近、なかなか更新できずにいる。その背景には、別の自営業ブログに短文の日記を書くことを自分に課していて、続ける対象が二つになったことに疲れを感じている、ということがある。誰かに言われてやっているわけではなく、自分で決めてやっているのだから「頑張る」という言い方は変なのだけれど、頑張る対象は、やはり一つに絞った方がやりやすい。

 

数年前に買った自転車も、サイクリングという適度な運動を自分の身体に馴染ませようと思ったからだけれど、しばらくしたらやる気が急になくなって、手放してしまった。それよりもジョギングの方が手軽で、道具もいらず、良い気分転換と体調管理になると思った。ジョギングとサイクリング、両方を続けるという選択肢は自分には、なかった。

 

何かものごとが上手く進まないなあ、と思ったら、ほんの少し助走をつけてあげられるコツがある。忙しくて最近心にゆとりがないなあ、と思うことがあったら、心にほんのちょっとの余裕を入れてあげられるコツがある、それは、なにかを手放して、頑張る対象を絞ること。それが、自分の力を過信したが故にそのギャップに苦しんだ、私なりの結論だ。