だめだだめだ今日はやめだ メロディひとつできやしない
(ハンバート ハンバート/虎)
妙典で本屋の店番。社会人になってからずっと住んでいた街で本屋ができる縁に感謝しながら、本を並べ、来てくれた人と話をする。
店番の特権、ということでBGMにと用意したのがハンバート ハンバートのアルバム。「虎」という曲があって、これが大好きなのだ。ピースの又吉が登場するシュールなMVが特徴的だけれど、それよりも曲がすごく良いのだ。初めて聴いたのは家族の運転する車内で。イントロのピアノに一瞬でノックアウトされた。
創作が思うようにいかず酒に逃げる歌、というテーマそのものに「あるある」と共感するというよりは、そのつらさがにじみ出た曲の雰囲気に飲み込まれるのが心地よい。本屋のBGMとして適しているのかどうかは分からないけれど、イントロのピアノのメロディを、客のいない店の中でぼーっと聴いていた。