本の定期便の面白さ

毎月必ず本が届く定期便(定期購読)で2店、本を読んでいる。ひとつは3年前に出会った絵本専門店による、絵本の定期便。もう一つは、地元からほど近い川越の本屋の定期便。どちらも自分自身で選びえないような本がさらっと届くので、面白い。自分も本屋として定期便事業を行っているけれど、一消費者として、定期便で届いた本を読むという体験を楽しんでいきたいと思っている。

 

定期便の面白いところは、次の3点に集約される。

①手紙をもらったときのようにうれしい気分になる

②読む本のバリエーションが広がる

③自分で本を買わなくても新しい本がどんどん増える

 

本であることとは直接関係ないけれど、わたしにとっては①による喜びが一番大きい。自分でお金を出して買っているにもかかわらず、その本屋から個別の贈り物を受け取ったような感覚を味わえるのだ。自分の責任で選んだ本ではなく、他人にセレクトして届けてもらった本、という位置づけだ。だから本棚に並ぶ本を眺めていても、どこか「自分で買った本」というより「プレゼントされた本」という目で見るようになる。

 

手軽に「本を贈られる」という経験ができる定期便。ぜひこの楽しさを、本好きで本をたくさん読む方はもちろん、普段本を読む習慣があまりない方にこそ、味わってほしい。