君を思い出すから嫌いで

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自由が丘に引っ越してきて、明日でちょうど1年になる。植木屋さんがお祝いに植えてくれたブルーベリーは、去年もちょうどいまごろ花をつけ始めた。きれいな花を咲かせ、そして7月にはふくよかな果実を生んだ。1粒だけのそれを、味わうようにして食べたのがなつかしい。今年も花が咲き始めた。今年は、もっとたくさんの果実をつくってくれないだろうか。そんな期待を、する。

 

雨に濡れる植物を見て、それなら今日は水やりをしなくていいかなと思う反面、自分の手で水という恵みを与える、その喜びを奪われたような、そんなどっちつかずな気持ちでいる。自分が育てているから彼らは成長している。そういう実感が欲しいのかもしれない。なんて身勝手な。植物なんて、人間がいなくたってたくましく、勝手に育つだろうに。

 

雨が続く梅雨の時期や、強い横殴りの雨が襲い掛かってくる台風の季節も好きではない。それよりもカラッと晴れた、太陽光がじりじりと身を焼くような、そんな夏が好きだ。季節の往来に好き嫌いの感情が左右されるのも、なんだか違うなぁとも思うのだけれど、こればかりは仕方ない。好きな季節はその好きを上機嫌という形で放出させて、逆に苦手な季節は、それが過ぎるのを淡々と待つ。

 

夏の空は今日も青空で 君を思い出すから嫌いで

(GLAY / 夏音)

 

当時大好きでよく聞いていたのをふと思い出した。この曲の主人公は「君」を思い出すから夏の空が嫌いだという。そういうストーリーもある。「君を思い出すから嫌いで」という歌詞が好きで、この曲のテーマたる季節がさらに好きになった。これからその季節がやってくる。

 


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