本を売る側のハードル

「ふだんは建築会社、週末のみ本屋を開く」というネット記事を見て、楽天の卸売サービスのことを知った。

 

foyerbook.wixsite.com

 

本屋が新刊を取り寄せるには「取次」と呼ばれる業者と契約を結ぶ必要がある。そしてそこには、高額な保証金やノルマが必要だったり、と決して低くないハードルがあった。

 

この「ホワイエ」というサービスでは、新刊1冊からでも取り寄せることができて、保証金もかからない。本屋に限らず、極端に言うと世のすべての小売店(カフェでも雑貨屋でも文房具屋でも花屋でも)で少ない冊数から本を扱うことができる。

 

本屋が少なくっているとか、書籍が売れなくなっているとか、そういう問題を考えるときに、店側が本を売るためのハードルが低くなれば、いろいろなところで本を手に取ることができるのではないか。そういう視点での取り組みを今日知り、感銘を受けた。そういう仕組みがあったのか!

 

売り手側に足かせがあったのでは、それは衰退してしまうのもやむを得ない。しかし、こういう前向きな取り組みがあれば、きっと気軽に(極端な話、自分でも、すぐにでも)本を売るという行為ができるようになる。「本は本屋で買う」と視野を狭めるのではなくて、いろんなお店で本を見て、買う、ということが当たり前になったらいいなぁ。