書き記すことと実践すること

ただ本を読むだけではダメで、そこで得たことや感じたことなどを記して、実行して、はじめて自分のためになる。そういうことは頭では分かっていても、実践するのは容易いことではない。

 

きっと、本を読んで、先人の言葉からその重要性に気づき、頭にしみ込ませて、実際にやってみる。そのうち飽きてくるだろうから、そうしたらまた本を読んで、重要なことなのだと頭にしみ込ませて、再度実践する。それを繰り返すことが、成長につながるのだと思っている。

 

学んだことを書いて、実践する。これを通して「昨日できなかったことが今日できる自分」「得たことを無駄にしない、時間を無駄にしない自分」に近づこうとすること。そのためにいま、本を読んでいる。

 

人の話を徒らに聞かぬ事と、聞いた事見た事、皆書き留めて置く事、肝要の心得なり。(松本源四郎宛の手紙)

 

一日に一事を記せば、一年中に三百六十事を得ん。一夜に一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失はん。(丙辰幽室文稿「人に與ふ二篇」)

 

学者になってはいかぬ、人は実行が第一である。書物の如きは心掛けさへすれば、実務に服する間には、自然読み得るに至るものなり。(渡邊蒿蔵談話)